内容説明
「おやじ死ぬんだろう、だったら、その前にしゃべっておけ」(息子)
末期の肺がんであることが発覚した親父に、息子がとことんインタビュー。
1960年代後半、元東大全共闘・駒場共闘会議のリーダーであった親父が息子に語る、
全共闘という時代。
目次
第1章(とにかく死ぬ前にしゃべっとけ;親父、裁判に10年以上費やす ほか)
第2章(抜け出したかった故郷の町;大学入学直後、日韓条約反対運動に参加する ほか)
第3章(息子、世界規模での軍事費削減を力説;ナチドイツ打倒の主力はソ連軍 ほか)
第4章(青年がコミュニズムに向かった時代があった;コミュニズムの残照、1960年代 ほか)
第5章(親父、全共闘の国際的背景を語る;ドント・トラスト・オーバー・サーティ ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
YUTAKA T
5
非常におもしろい対談であった。今では日本の左派は死にかけているような状況だが、左派がもっとも力のあった時代1960年代にその左派の中心となって権力と戦った親父さん(加納明弘)、そしてその親父さんからその当時の様子を詳しく聞く息子さん(加納建太)の対談である。基本的には親父さんの思い出話だが、親父さんの知識が豊富で体験もユニークなので非常におもしろい。さらに息子さんもいろいろな質問をするし、意見をドンドン言うので、非常に読み応えがあった。親父と息子の関係というのは本来、こんな感じがいいのかもしれない。2023/01/02
greenman
4
本書はHPで公開されている文章をまとめてもの。HPで公開されている方を読んだが、読んだのを忘れてた(汗)。親父さんのユーモラスな知性と、息子さんのボケ(?)の掛け合いがおもしろい。ぼくは1960年代という時代が嫌いだったけど、実際に全共闘時代の最前線にいた親父さんの話を読んでいろいろと納得した。全共闘という運動は、一部の社会主義者や共産主義者の理想のための運動というよりは、なにかを変えたかった若者による運動だったからこそ運動が拡大できたんだなあ。昔から日本人は空気で行動していたことに感心した。2011/06/26
mk
2
親子くらいの世代差でも、見てきた世界(時代の空気や価値観)はかなり違うのだなと。全共闘の闘士だったという父が分析する当時は、ときどき同じ国の話とは思えなかった。今の日本人は、こぢんまりした現実主義者になったなと思う。◆父は博識で、練られた世界観を持っている。息子の見解はときどき極端で、正直若いな。2010/12/29
takao
1
あの時代はどう評価されているのか。2016/12/01
bata64
1
癌で死期が近い父親(著者)が、息子に自分の学生時代だった1960年代の事を語る、という本。学生運動の闘士だったという父親の語る過去から現在の世界や日本の事が物凄く面白い。幅広く鋭い知見は只者じゃない。あと色んな意味であとがきが味わいぶかい。死期は知らんがおそらく著者と同年代だろう実家の父に贈ったところ、色々と学生運動の思い出話を聞けて良かった。2010/09/13
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