角川oneテーマ21<br> 大魔神の精神史

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角川oneテーマ21
大魔神の精神史

  • 著者名:小野俊太郎
  • 価格 ¥836(本体¥760)
  • KADOKAWA(2014/04発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784047102521

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内容説明

なぜ大魔神は埴輪なのか?なぜ乙女の涙は必要なのか?なぜ大魔神は剣を抜いたのか? 筒井康隆による幻の第四作とは?『モスラの精神史』の著者が、再び日本の文化イコンの謎を一挙解明!! 大魔神から日本が見える

目次

第1章 どうして大魔神は埴輪なのか
第2章 アラカツマとは何者なのか
第3章 なぜ山の中に隠れるのか
第4章 乙女の涙はどうして必要なのか
第5章 大魔神を動かすゴーレム伝説
第6章 伊福部昭とスサノオ神話
第7章 怒る大魔神と湖の秘密
第8章 大魔神はなぜ剣を抜いたのか
第9章 伴走するガメラ・座頭市・忍びの者
第10章 筒井康隆による幻の第四作

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Bugsy Malone

73
前半では第一作「大魔神」を紐解き武神像(和魂)と魔神像(荒魂)の二面性、劇中の神楽や巫女の存在を踏まえた民俗学との関連、国津神の荒神としての大魔神を解説。中盤からは三部作の音楽を担当された伊福部昭氏の出雲との係わりによる音楽性、「大魔神逆襲」に於ける刀を象徴した精神論、併映映画との意味付けや筒井康隆氏執筆シナリオの「大魔神」への言及と興味の尽きることのない一冊。三部作の公開は僅か1年の間、細かいストーリーは覚えていなくても強烈な印象を残した「大魔神」、その稀有な魅力と凄さを改めて認識させられた良書でした。2019/10/31

つちのこ

10
1966年の特撮映画『大魔神』シリーズ3部作を当時小学生だった私は映画館でリアルタイムで観ている。忘れた頃にビデオやDVDで見直しているが、鬼の形相に変わる仁王立ちする魔人像は何度見てもその迫力が強烈。ゴジラやガメラにないおどろおどろしい恐怖が支配した映像や音楽を、怖いもの見たさで忘れた頃にビデオやDVDで見直しているのは、子供心に強烈なインパクトとして刷り込まれたからに違いない。大魔神の正体=アラカツマの真実を暴き、計画から撮影、興行秘話まで全方位的に大魔神を論じてくれた本書はマニア泣かせの一冊である。2021/09/21

えふのらん

5
ヒメミコ制とか沈鐘を援用するところまではいいけど、大魔神周辺の分析で終わってるからムズムズする。豆知識で止まってる。ただ鞍馬、大魔神、座頭市、忍びの者の系譜を知れたのは収穫だった。時代劇の枠組を特撮に当てはめたんだから自然な流れではあるけど、時系列順で示してもらえると、この映画のジャンル的な立ち居地がよくわかる。2020/07/02

えふのらん

4
大魔神歴史主義批評、大映の特撮映画を山の精神史から高度成長期のインフラ整備までを関連付けながら分析。仏教用語の組み合わせから生まれたアラカツマの名、村人の儀式で焼かれる赤い仮面をつけた弥五郎どんの藁人形、妹の涙に象徴される兄弟の絆とそれをヒメミコ制に乗っ取り守る大魔神。二作目の「怒る」では鳥居によって大和を、三作目の「逆襲」では鉄砲隊相手に帯刀していた剣を抜いて米軍による占領政策との対決を象徴。材木輸入が原因で衰退していく林業、町村合併と消滅していく字。田舎の消滅過程2016/02/02

こも 零細企業営業

3
時代背景などをよく考察してあって凄く奥深いんだと思う。 でも、大魔神を観てないと何も分からん。2019/05/21

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