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内容説明
戦後、豊かさと平和を教授した日本が失ったものとは何か。34年に及ぶ外交官生活を送った著者が問う、日本復活の処方箋。
目次
水村美苗と『本格小説』
第1部 失われた風景(自分の中の「原風景」 建物の外観は公共財 家路を求めて 東京散歩 地方の風景 景観の回復、「公」の回復)
第2部 失われたアイデンティティ(ナショナリズム 皇室の安泰 労働と実存 教育 グローバリゼーション)
第3部 日本の国家ビジョン(新しい「開かれた江戸」をめざして)
ブータン
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
25
外交官として生で外国と日本をみることが出来た著者の提言です。危機感を保持しながら冷静に論評しているので、読みやすい一冊です。「東京散歩」「景観の回復、公の回復」「ナショナリズム」「教育」が良かったです。2025/07/01
mitei
11
意外にも本屋でたくさん並んでるのに、このサイトで今まで誰も読了してないことに驚いた。内容は前半はエッセイ的な雰囲気で自分の思ったことを率直に書いている印象がある。後半になると自身の国家観を示している。確かに著者の言うように日本の国土、とりわけ景観は著しく損ねてきたが、そこに戦後日本の病理があるということに納得。文章は非常に自分の体験を語っているがフィクションのように読みやすくて良かった。2010/10/02
和草(にこぐさ)
10
もう少し人間的な内容があるのかと思ったけど、景観や環境が主な内容。海外に比較すると確かに日本は景観が損なわれている。高度成長期におけるビル群の乱立、景観を考えず建て景観には配慮がなかった。この本を読み、なぜ日本は海外の景観と比べると風情がないのか納得できた。2014/02/08
kochanosuke
9
最初の方だけ読んで、「だいたい後はこんなことがずっと書いてあるんだろうな。なんか文章も気取ってて好きじゃないし・・」って放っておいた本だけど、最後まで読んだら付箋もいっぱい付いたし、また再読したい本になってた。わからないものです。2012/04/01
脳疣沼
3
日本の景観の悪さは異常である。しかし、私たちはそれに慣れすぎていて、それに気づくことさえない。例えば電柱の多さと醜さは気になりだしたら止まらないぐらいだ。都心の一部は電柱がだいぶ少なくなっているが、それでも東京の観光名所とされているところなんかでも、上を見上げると蜘蛛の巣状態ということがよくあり、がっかりする。スカイツリーの建築技術は素晴らしいが、自然をそのまま残すための目に見えない技術にも注意を払いたい。経済も大切なので、東京がビルで埋め尽くされるのはしょうがないにしても、地方にはぜひ頑張って欲しい。2014/06/21
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