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内容説明
日本人は、宗教なしに道徳をどう学ぶのか―こうした外国人の疑問を受け英文で書かれた本書は、世界的ベストセラーとなった。私たちの道徳観を支えている「武士道」の源泉を、神道、仏教、儒教のなかに探り、普遍性をもつ思想であることを鮮やかに示す。日本文化論の嚆矢たる一冊を清新かつ平明な現代語訳と解説で甦らせる。
目次
道徳体系としての武士道
武士道の源泉
義―あるいは正義について
勇気―勇敢と忍耐の精神
仁―惻隠の心
礼
信と誠
名誉
忠義
武士の教育
克己
切腹と敵討の制度
刀、武士の魂
女性の教育と地位
武士道の影響
武士道はまだ生きているか
武士道の未来
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ころこ
49
訳者は100分De名著の出演者であり、既訳や類書を参照しており、巻末の解説もあるので、一通り理解するのには本書が優れているのではないか。「武士道」に関する思想書というよりも、野蛮で交戦好きな民族と恐れられた当時の日本人に対する先入観を否定することなくそのまま利用して、内面の精神性に反転させてみせた日本論である。日本のエピソードに近似する西洋のエピソードを対抗させていることや、ヘーゲル、ベーコン、スペンサーなど読んでいる西洋人の読者も全員を知らないのではないかと思わせるほど広範な固有名を示すところに侮られな2023/08/07
Apple
44
読んでいて、なにやら光栄な気持ちになる本です。明治時代に書かれた本で、欧米の文化が浸透しつつあった当時はすでに武士道は絶滅状態みたいな感じですが、令和の現代においてはそれこそ化石状態ともいえる精神なのだと感じました。それでも、武士道とは大元を辿れば普遍的な情愛や道徳のこころにあるという指摘があり、我々の精神の中にも深く眠った状態で存在するのかもしれないという期待を持ちました。「恥」を恐れる気持ち、刀がいかにして武士の魂となっていたか、貧しくあることが武士の喜びである、など印象深い指摘でありました。2024/11/18
壱萬参仟縁
36
武士道chivalryは、日本の標章(しるし)である桜の花にもさるとも劣らない、わが国土に根ざした花である(017頁)。 本当に勇敢な人は、常に平静である。地震も彼を震わさないし、嵐を見て彼は笑う(047頁)。 嘘やごまかしは、ともに卑怯とみなされた(078頁)。 知識ではなく品格が、頭脳ではなく精神が、訓練啓発の素材として選ばれる時、教師の職業は聖職的な性質を帯びる(113頁)。 2018/05/04
inami
31
【再読・コメント】★4.0 本書は、日清戦争に勝利した4年後の1899年に書かれたのだが、当時ヨーロッパ人にとっての日本人は、好戦的で野蛮な国民という印象だった・・そこで、いえいえ日本(人)は礼儀を備えた文明国ですよと本書で主張。キリスト教信者の著者が聖書や孔子・老子、哲学者などの言葉を引用しながら、武士道の源泉(神道、仏教、儒教)から、武士道の本質「義・勇気・仁・礼・信と誠・名誉・忠義・・等」について語る。嘘と誤魔化しの塊で恥を忘れた?今の政治家(選挙屋)の皆さんに是非読んで(再読)頂きたいものだ。2024/02/23
バズリクソンズ
25
この国に生まれた男なら絶対に一読はして欲しい著書。日本のように様々な信仰が認められている国は当然宗教教育がなされずどうやって道徳教育がなされるのかとの質問に即答できず一念発起して武士道執筆に至る。日本人が忠義に厚い人種なのは武士の厳しい掟の伝承によるものだし孔子、孟子の教えは十分に侍の生き様に受け継がれている事を認識。12章切腹と13章刀の記述はこの著書のハイライト。切腹に立ち会った外国人のリポートはその生々しい描写もさることながら武士としての一生を貫く信念に感嘆させられる。刀の芸術論は日本が誇る一大文化2022/07/30
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