内容説明
新宿駅の中央線ホーム。看護師の女がタクシー運転手を尾行している。一方、タクシー運転手は別の男を尾行していた。パドックを周回する競走馬のように互いを尾行し命を狙う4人の人間。ゲームの支配者は何者なのか。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ペトロトキシン
16
設定としては非常に面白い。ガーゴイルによって与えられた特殊能力を使って繰り広げられる4人の男女の殺意の交錯。神々の遊びでなく、それは悪魔のギャンブル。最後の大穴は本当に驚きました。かなり反則な印象もあります。大穴というよりも、レース中に突然乱入してきた馬が他の馬をごぼう抜きしたような感じでしょうか。特殊能力は欲しいけど、ガーゴイルの駒となって遊ばれるくらいなら、平凡な人間を選びます。2012/07/08
山田太郎
12
全然ホラーじゃないと思う。うまいこと隠してたというかなんだか卑怯だと思った。もうすこし厚くてもいいと思う、ちょっと薄い。2010/08/13
魔魔男爵
10
悪魔に超能力を授けられた4人のデスゲームホラーだが、ミステリとして超能力のルールが明確で無いとあんまり乗れなかったが、ラストでそれも伏線であったと気付き、天才正紀に惚れ直しますた。まさか、ラストをアンフェアだと怒る人はいないよね?福本伸行の「カイジ」の鉄骨渡りレースを想起する人もいるかも知れないが、読者をアッと言わせる方向性が違うのでマジに比較しないようにw。2010/11/27
角
6
ホラーではない……が、ああ山田正紀だなあ、という1冊。登場人物達の愛憎と殺意と思惑が絡み合っていく展開は面白く、どうやって決着つけるんだろうと思わせるが、きれいに、しかしやや強引にまとまっている。出版社のサイトの内容紹介では当初「シリーズ第1弾」のようなことが書いてあったが、このスタイルで続けるのは無理がありそう。ところで、原稿アップから刊行までが短かったのか、登場人物の名前の間違いはあるし、文章が途中で切れているような箇所もあるし、それが残念。2010/09/07
けいちゃっぷ
6
久々のマサキですが、やっぱいいわー。ガーゴイル(悪魔)が人間を馬に見たてての殺人競馬、というのが訳わからんが。あと「孤独」をもっとブレンドしてくれればサイコーだったかな。254ページ2010/07/27