内容説明
コシヒカリは本当においしいか? じつは味比べ実験で他品種と区別できるのは、4人に1人だけ。それなのに全国の作付面積は4割にも及び、品種偏向の弊害も懸念される。植物遺伝学の第一人者が、コシヒカリ幻想の虚妄を衝く。美味い米入手法も紹介。
目次
序章 スーパースターの素顔
第1章 コメの「うまさ」とは何か
第2章 コメの品種はどのように作られてきたか
第3章 コシヒカリの寿命
第4章 生物多様性と多彩なコメ文化
第5章 偽コシヒカリ問題
第6章 地球温暖化とイネの将来
第7章 ポストコシヒカリ時代がやってきた
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Aya Murakami
54
アマゾン購入。 コシヒカリより美味い米。答えは事故米等の悪質米を除くあらゆる多様な米をこれまた多様な調理法で仕上げたお料理にあるそうです。日本といえば寿司ですが寿司にコシヒカリが合わないのは初耳。調理師免許を持った母が言うには本書で述べているとおり北海道米がいいそうです。偽コシヒカリ…。そういえばそういうニュースが昔あったような…?2010年の本ですが温暖化とかポスト石油とか著者に危惧が次々現実になっている令和の今でした。2025/09/21
翔亀
49
日本の農業問題への新鮮な問題提起。農業の自由化か保護かという二項対立を、生物多様性という思いもよらぬ観点から乗り越えている。そもそも、それを語るのにコシヒカリを取り上げる、という視点の新しさ。著者は、コシヒカリとその兄弟(ひとめぼれ、あきたこまち等)で日本の田んぼの2/3が占められてしまったことを憂える。これは史上なかったこと。何が問題かというと、品種の多様性が失われるとともに、コシヒカリの遺伝的多様性も失われることにより、環境変化に脆弱になる。例えば19Cのアイルランドのジャガイモ飢饉の原因がそれ。2015/10/28
takao
4
ふむ2024/02/15
Teo
2
タイトルは釣り。但し中身はまっとうなのでそれに見合ったタイトルにすれば良かったのに。最近の売る為の釣りタイトルを付ける傾向はその新書のブランドを撃墜する方向にあると思う。さて中身だが、コシヒカリの話を中心に稲の品種と多様性の話。私は元々理学部で植物系統分類が専門だったからまあ品種とはそんなものだとは思うが、維持するのは実際に現場の労力がかかるものだと知った。農業者戸別所得補償制度で農業がどうにかなると思っている頭の逝かれた政府の下では早晩今の贅沢な米食は維持できなくなるだろう。所得補償でこれだけの手間暇を2010/07/03
YUTAKA
1
すでに流通しているコシヒカリに追従する品種について、もっと触れてほしかった2014/02/27
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