内容説明
僕、砂島直也の彼女は文芸部所属のメガネっ娘、破小路ねるの。
容姿可憐にして純潔な文系娘である彼女は、ちょっとした指や肩の接触から、ハレンチな妄想の中へ飛翔するらしく、油断すると鼻血を吹いて倒れてしまう。
ある日、約450キロ離れた場所を走っていたはずの電車が突如、高校校舎に上からつき刺さるという珍奇な事件が起こり、僕と彼女はこの謎に挑戦するが…。
怪奇ミステリ風味の知的青春ストーリー!
メガネっ娘、ゴスロリ、ツンデレあり! 電車が校舎に突き刺さる奇妙な事件。フロイトの諸説を背景にして、少年と文学少女ねるののふれあいを描く怪奇ミステリ風味の群像劇。
直也は特技も野望もなく、特に成績優秀というわけでもない、平均的な高校生だ。幸いなことに、最近彼女ができた。文芸部所属のメガネッ娘、八雲ねるの。容姿可憐にして純潔な文系娘である彼女は、ちょっとした指や肩の接触から、ハレンチな妄想の中へ飛翔するらしく、油断すると鼻血を吹いて倒れている。折り目正しいお付き合いを続けているある日、直也たちの高校に電車が突き刺さるという珍奇な事件が起こる。電車は450キロの距離を越えて、まるで、空から降ってきたかのように、校舎に垂直に突き刺さっていたのだ……! 『半分の月がのぼる空』でおなじみ、山本ケイジ氏による美麗イラストを大量に添えて、怪奇ミステリ風味の知的青春ストーリーが今、始まる!
●堕天列車の章
●破小路ねるのの章
●あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みっつ
8
名前同様、大胆な構成を盛り込んだ実験作。後半の展開が物凄くアレなので結末がどうなろうと読後感は微妙。ミステリものとしては「校舎の屋上に垂直に突き刺さった電車の謎」という基本設定と若干のプラスアルファから精製された主要キャラ3人の推理合戦を楽しめれば十分かと。情報の少なさと僅かなページ数で出来るだけのことは達成した感があり、一定の満足は得れたので次作があるなら読んでみようと思う。2010/06/24
サイバーパンツ
7
キャラはそれなりに魅力的で、文章や構成も上手く、ミステリや幻想文学への造詣も深そうだが、様々なジャンルを駆け足で横断していったという印象で少し物足りない。とはいえ、妄想やイメージが現実を食い破り、個人の内面と世界に直結していくセカイ系展開を精神分析的に解釈していったところは、拙くはあるが面白かった。三人のキャラクターが、荒唐無稽な事件に対して突飛な推理を披露していくパートは面白いけど、ミステリ要素はあくまでおまけなので、そこはあまり期待しないように。決して完成度が高いとは言えない迷作だけど、私は好きです。2017/11/18
KUWAGATA
2
文章や構成のレベルは高いと思うし、キャラもそれなりに魅力的に描かれてはいますが、今ひとつ何かが足りないという印象。推理パートはまあ、ラノベの推理モノの中では比較的マシなレベルとは言いつつこんなものなのでしょうが、真実については少々呆気に取られてしまいました。あまり深く突っ込まず、軽い気持ちで読むのが吉。だってスマッシュ文庫だもの笑2015/01/09
あるぱか
2
「・・・・すごいミステリだ。」2010/05/19
タカユキ
2
スマッシュ文庫なのが残念でならない。あと100いや50ページあればもっと書けたろうに…2010/05/13