内容説明
計量経済史、生活史、世界システム論など、新しい手法を開拓しながら、戦後の西洋史学界を牽引してきた著者の50年にわたる研究生活を総括。画期をなした諸研究の背景、戦後史学会の動向、歴史学の意味と歴史家の役割など、碩学ならではの考察を収載。「川北史学」のエッセンスを余すところなく伝える、待望の個人研究史=史学概論。
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目次
1 研究をはじめたころ(歴史学との出会い イギリス史を選ぶ 「越智研」での研鑽の日々)
2 計量経済史を拓く(計量経済史の開拓 阪大助手時代)
3 生活史を拓く(大阪女子大学時代 最初のイギリス留学)
4 「世界システム論」の考察(ふたたび阪大へ 二回目のイギリス留学)
5 西洋史研究の意義と役割(通史としての世界史 勉強のしかた 大学教育について 西洋史学の意義と歴史家の役割)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
むしざわ
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これは偉大な歴史家の歴史。川北先生の体験や歴史観は本当にためになった。僕も今後ずっと歴史とどういう風に向き合うべきかを考えさせられたし、また閃くというか、今までぐちゃぐちゃだった歴史認識がまとまる契機にもなった。とはいえ、僕の歴史に対する浅さなども思い知ったし、やはり更なる知識の探求の必要があるということも改めて痛感した。これから僕はドイツ史だとか現代史などとより深く向き合っていくことになるはずだが、決して自己満足の研究にならないように心がけたい。2011/09/09
深窓
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川北先生の自伝を対談形式でまとめた本。戦後の西洋史学の潮流が理解できる。角山先生の『「生活史」の発見』とあわせると、関東の大塚史学に対する関西の反応とグローバルヒストリーに至る過程が把握できる。最後の方では、西洋史が専ら細かい論点を研究対象にするようになってしまったことへの警鐘と、「史学」を通じて社会に還元できる歴史家の役割について述べられ、直近の書店に並ぶ「歴史本」の姿も思い起こすと先生の危機感が実感された。2021/05/15
かろりめいと
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川北先生スゴすぎ。大塚史学、マルクス主義経済学の雰囲気がすこし分かり、面白かった。次は『砂糖の世界史』を読んでみようっと。2019/03/04
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