幻冬舎文庫<br> ランナー

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幻冬舎文庫
ランナー

  • 著者名:あさのあつこ【著】
  • 価格 ¥575(本体¥523)
  • 幻冬舎(2014/12発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 150pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784344414495

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内容説明

長距離走者として将来を嘱望された高校一年生の碧李は、家庭の事情から陸上部を退部しようとする。だがそれは、一度レースで負けただけで、走ることが恐怖となってしまった自分への言い訳にすぎなかった。逃げたままでは前に進めない。碧李は再びスタートラインを目指そうとする――。少年の焦燥と躍動する姿を描いた、青春小説の新たなる傑作!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

納間田 圭

130
地を蹴り前に進む。走って走って…結晶となる。纏いつく…全てが剥離。純粋結晶としての自分だけが残る。さらに走れば…何一つ関係なく忘却できる。走った後は…いつも火照る。皮膚も心も身体の奥も薄く微熱を持って過敏になる。それを鎮めるために…丁寧に顔を水で洗う。それは現実の諸々に引き戻す儀式。綺麗なホームで走る才能ある長距離ランナーの高校生。とっても複雑な家庭環境の下…一年の秋の大会で大失速し陸上部を退部。家族のために自分が犠牲になり…陸上部を去った彼。実はそれは言い訳だった…本当は「走ることが怖かっただけ」だった2023/05/09

ユザキ部長

76
夕焼けに照らされたグラウンド。両親の離婚、DVなど辛い事がある中で走らなくなったのは挫折の恐怖があるから?それでも走る。肉体と大地があれば忘却という快楽を求められる。しかしこの本は急いで大人になろうとする蒼李は見ていて辛い。また体全体を使って必死に愛をもとめる杏樹も切ない。最後に久遠くんのおかげで物語が締まってくれて良かった。2014/07/09

ころりんぱ

58
爽やかな高校生の部活小説かと思い込んで読み始めたら、え?となって、かなりハードな展開でビビる。16歳の主人公、碧李の抱えてしまったものはとてつもなく重たくて、青春真っ盛りのはずなのに、こんなんじゃ走るどころかよく立っていられるよな、と悲しくなってしまった。再びスタートラインに立つまで、の物語は過酷だけど、一人じゃないこと、親友や周りの大人が見ていてくれること、助けてくれること、支えてもらえると自覚できることって、前に進むにはとっても大事で必要なんだと思った。やっと走れる、そんなラストだった。2016/06/14

うりぼう

56
監督も嘱望する逸材であることは、バッテリーと同じ。今回の視点は、個人的問題に終始。バッテリーは、2人と仲間との関係が大きいが、陸上という個人競技は、他者の関わりが小さい。走るシーンはほとんどなく、消化不良ぎみ。対比される杏子の孤独、碧季の孤独、結局、誰とも問題は共有されないまま。分かち合う友を持たない青春は、辛くなるばかり。強くあればいいの?母親の弱さに、父親の弱さに何を学ぶのか?杏樹は、厨子王のように彷徨う。目の中には母親しかいない。その意志の強さを、人は何時失ってしまうのだろう。2010/06/18

shinchan

47
『バッテリー』に続き2作目。んー〜イメージとは違った内容でした。スポーツと人間ドラマが何とも複雑に絡み合いながら進むストーリー にやや暗くなりながら、心配しながら、希望を持ちながら、そんな雰囲気で読んでいたかな❓2022/03/31

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