内容説明
お江戸は高田馬場の竹林に棲む、若くて美人で評判の月照尼(げっしょうに)の元には、人生相談に訪れる者がひきもきらない。その庵(いおり)の近くで、女好きの若旦那が死体で発見された。衣服には一筋の剃刀の跡。若旦那は、尼に会いに行くと言い残して家を出たという。やがて尼の周囲では殺人が相次ぐ。なぜか死体には、みな剃刀の跡が──。はたして尼の正体とは。根岸肥前守が、江戸の怪異を解き明かす、新「耳袋秘帖」シリーズ第二巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
baba
26
現代の女性に通じる買い物癖の話し。若い頃、無頼者であった事が今の肥前守の人柄を作っていることが伝わり、無駄な事はない。事件と共に解かって来る考え方や配下の者たちの様子が親しみを持って伝わる。2016/02/28
Hugo Grove
18
買い物依存症ってきっとずっと昔からあるだろうなと思いあたった。とはいえ流行りの文様をみると、刃物を振り回したくなるっというのはどうかな。フェイクニュースで流行を牽引するのも常套手段だろうし。妖談とはちょっとちがうかなと。それでもまあまあ面白かった。2018/01/07
深青
17
シリーズ2作目。何事にも裏がある。よく見てよく聞いて、しっかり調べて。そんな姿勢の根岸様がやっぱり好きです。かっこいいなぁ…。恥をかかない人生は面白くない、迷ったくらいが楽しい人生が歩めるという言葉がとても印象的でした。迷って時に恥かいて、楽しい人生送りたいものです。2016/07/10
二分五厘
16
高田馬場で悩み相談を受け付ける美人の尼・月照尼。その周りで、かみそりで切りつけられた死体が相次いで見つかる。調べを始めた奉行所の面々の目前に、かみそりを振りかざした尼が立ちはだかる。いかにもなメインの事件よりも、脇に散りばめられた怪談めいた挿話が魅力的。二十年間神隠しにあった松屋の主人、祟る大けやき、禁じられた子守唄、火事場に現れる火消しの幽霊、出没する可愛いあぶら小坊主。それらが直接又は間接的にかみそり尼事件に繋がる終盤を満喫。「恥をかかないような人生の、何が面白いというのか」迷わない人生なんて○○だ。2016/02/13
猫ぴょん
13
なるほど~。謎の影に依存症というかある種の中毒と言うか。 そうゆう私も活字中毒(^-^; 椀田姉「ひびき」の出番増を願う(笑) 2018/08/11
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