中公新書<br> 競争と公平感 市場経済の本当のメリット

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中公新書
競争と公平感 市場経済の本当のメリット

  • 著者名:大竹文雄【著】
  • 価格 ¥858(本体¥780)
  • 中央公論新社(2012/11発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121020451

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内容説明

「なぜ日本人は競争が嫌いなのか?」「競争のメリットとは何だろうか?」「格差の感じ方が人によって違うのはなぜか?」「私たちが公平だと感じるのはどんな時か?」日本は資本主義の国々のなかで、なぜか例外的に市場競争に対する拒否反応が強い。私たちは市場競争のメリットをはたして十分に理解しているのだろうか。男女の格差、不況、貧困、高齢化、派遣社員の待遇など身近な事例から、市場経済の本質を捉え、より豊かで公平な社会をつくるヒントをさぐる。

目次

1 競争嫌いの日本人(市場経済にも国の役割にも期待しない?;勤勉さよりも運やコネ?;男と女、競争好きはどちら? ほか)
2 公平だと感じるのはどんな時ですか?(「小さく産んで大きく育てる」は間違い?;脳の仕組みと経済格差;二〇分食べるのを我慢できたらもう一個 ほか)
3 働きやすさを考える(正社員と非正規社員;増えた祝日の功罪;長時間労働の何が問題か? ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えちぜんや よーた

68
ある人の給与明細書から3万円の社会保険料が、天引きされているとしましょう。その裏側では、事業主が同額の3万円と合わせて、合計6万円の保険料を年金事務所に納付することになります。社会保険料負担は、事業主3万円、労働者3万円なので、一見、「公平」な負担に見えそうですが、実は「公平」な負担になりません。伝統的な経済学の見方にのっとれば、社会保険料の実質的な負担は、(ほとんど)労働者側が負っていることになります。 2013/04/10

えちぜんや よーた

30
ネタ枯れしそうなときに使おう。 社会保険料の「真」の負担者(P212~P218) →伝統的な経済学の考え方では、社会保険料の「真」の負担は、 労働供給(労働者側)と労働需要(雇用主側)の、賃金に対する感応度で決まる。 http://academicentertainment1.blogspot.jp/2012/09/1.html2012/09/25

たー

25
色々と興味深い内容が多いけど、少しまとまりにかけるか?(新書だからこんなもん?)夏休みの宿題をためる人と所得の関係とかちょっと面白い。2011/05/30

やまやま

22
競争を上手に利用すると、困った問題の解決が自主的になされる例が示される。自分の能力を自身で評価し満足に活動することが社会に貢献できる、といった仕組みを導入することで、社会が活性化するという結論である。競争そのものを否定するのは、ハイエクの語るとおり、あまり合理性がなく、長所を活かした競争を上手く作るのが経済政策の醍醐味なのだろう。インセンティブもしかり。小野善康教授の不況理論の紹介、解雇規制強化の皮肉な結果、世代間の利害対立といった課題は引き続き現在も大きな問題である。いろいろな「公平」を再考。2019/06/30

綾(りょう)

18
著者は大阪大学で経済学の博士をもつ方。「市場経済」という言葉はよく聞くけど、具体的には知らなかったために読了。市場経済のメリットは、最も効率的にさまざまな商品やサービスが人々のあいだに無駄なく配分されることである。企業は競争にさらされ、人々の間では格差が広がるなど市場経済のデメリットはあるが、それ以上にメリットが大きいことを具体例を用いてよく解説されていた。また、市場での健全な競争を促すために独占禁止法があることも、具体例を示しわかりやすく解説されていた。経済の入門書としてはこれ以上ない良書だと思う。2024/04/14

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