内容説明
新月の日、発情する体。奇妙な体質を持つ一族の当主・秀士は、自分が幼い頃から従者を務める透に、淡い想いを抱いていた。だが、彼が望む道を諦め、やむなく自分に仕えていること、そして「従者」とは発情した当主の体を慰める為の存在であることを知る。透の未来を奪った上、汚れた役割を押しつけるわけにはいかない。絶望の中、透を従者の任から解放するため、距離をおこうとするが…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うにすけ
12
再読。すんごい設定だよなぁと読了。やっぱり先のことを考えてしまう…。2017/10/19
スピカ
6
『月は執愛の…』のスピンオフ。受けの秀士は“新月の日に発情する”という特異体質の一族の当主。その発情を抑える血筋である、攻め・透を10歳の時に与えられ…といったお話。子供に男を“与える”という設定が、…ちょっといい!(笑)でも、お互いに気持ちがすれ違ったまま、新月を迎えてしまう…。予想のつく展開だけど、楽しめました。秀士父と兄に抱き方の実践レクチャーを受ける透…透視点で考えると、また違った楽しみがありますね。そら、ムッツリにもなるわな!(笑)ラストでしんみりしてしまった、父と真原兄の愛が気になります!2010/12/16
cikorin06
5
この設定からして、もしも父編があったら切なすぎるんでしょうね~。血縁者を阻む瘴気恐ろしい。2018/10/15
りんご☆
4
読了2015/05/10
みずほ
4
評価 小説★★★☆☆ 挿絵★★★★☆ セレクトフェアで購入。従者×アゲマン(?)一族の長男。特殊な能力をもつ一族の後継者として生まれ、父にも遠ざけられ、寂しい日々の中、受にとって攻は唯一の心の拠り所だった。攻が義務感だけで自分を抱いてると思いこんでる受と、受が自分の兄を想っていると嫉妬してる攻。これも擦れ違いもので、トンキワ一族の下剋上もの。とりあえず、この受は、死んだ父のように、種馬になって家の存続に励む必要はなさそうでなによりだね。父にも従者への隠された哀しい恋があって、それが切ない。イラストも綺麗2010/10/28