内容説明
元農民のユーニスは孤独を訴える皇帝ファハルに寵愛され、心から愛を捧げていた。だがその想いは、愚かなまでに純粋なユーニスの絶望に歪む顔が見たかっただけで、最初から愛してなどいないと嘲笑うファハルによって裏切られた。失意のまま出奔したユーニスは、やがてファハルの失墜を目論む他国の策謀を秘め帰郷し、彼と対峙する。すべては心を踏みにじられた報復のために…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りんご☆
8
読了2017/02/15
こたりん
5
表紙の民族衣装って、トルコなんだぁ。ロシアとかかと思ったよ。しかし、なんとまぁ、ひどい攻めよ。ユーニスの容姿がフツーより、ちょい上ってとこが、なんともツボだなぁ。だけど、素直で健気な資質が多分ファハルには、どんな美女や美男よりも可愛く、愛おしく思えるんだろうから。もっとハリルが関係してくるのかと思いきや、最後まで気の毒なくらいいいヤツだった。2011/01/25
れいく
3
最初からファハルの非情さが出でいたものの、同時に自身にも計りきれない感情をユーニスに感じているのが見え隠れしていたのでそういう部分だけに捕らわれないで読めました、けどやっぱ酷い(笑)。純真で健気なユーニスが味わった絶望を考えると泣けるよ~。離れている間に次々と愛妾を作り子供が出来たんだけど、私は却って良かったと思う。だって皇帝なんだから世継がいなきゃ、せっかくふたりの気持ちが通じてもこの事は問題になるんだから……ならばお互いの気持ちの離れていた(気付いていなかった)時期に世継が出来てれば丸く収まるからね2010/12/06
アガサ
3
元農民のユーシスはひょんなことから皇帝ファハルに寵愛され、心から愛をささげていたが、それは皇帝によって裏切られ、失意のまま出奔する。そして、5年後敵対する国の刺客としてファハルの宮殿に忍び込むが、見つかってしまい、また、寵愛を受ける事に・・ファハルが生まれ育った環境から、愛することも愛されることもしらない人間だったのだけど、ユーシスにであったことでかわるのですよね(本人は自覚なしなんだけど)復讐もので、憎しみの先には愛があったと気づく話。最初の裏切りはつらかったけど、再会してからの話の方が長いので、よしと2010/03/13
速水 舞
2
貧しい農民の子・ユーニスは、ある日お忍び中の皇帝・ファハルと出会う。純粋なユーニスが気になったファハルはそのまま、ユーニスを自分の寵童として連れ帰るが…。受けが健気…そして、攻めが性格悪い…。もう少しひどい目にあってもバチは当たらんと思うよ。ハーレクインな展開は悪くないです。2014/05/23