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内容説明
八世紀に成立した律令制が、「子を育ていつくしむ母」を「子を省みない母」に変えた――。今から一三〇〇年前に生まれた家族関係のゆがみを、『日本霊異記』を中心にした文学の中に読み解く画期的な試み。
目次
序章 古日本「家族」誌のために
第1章 母と子
第2章 父と子
第3章 親和と対立―七世紀の親子関係
第4章 制度の中の家族と親子―八世紀家族の成立
第5章 ゆらぐ家族―『日本霊異記』と八世紀
終章 山上憶良の歌う家族
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
belier
1
8世紀になって律令制になり、家族の様相が変わったという。貨幣の流通、消費経済の発達、官僚制の導入などが原因だ。母の受難が増えた。仏教や儒教の倫理観により「慈母」という観念が象徴化されたせいもあるだろう。7世紀までの時代を記紀の神話を使い、8世紀での変化を日本霊異記や万葉集を使って解説している。いつものように、三浦さんの辛辣なコメントが面白い。本筋でないところで、やはりそうかと思ったのが、奈良時代の戸籍では夫婦が別姓になっていること。夫婦は同姓ではなく、別姓の方が日本の伝統だったようだ。2026/01/21
ekura
0
現代と隔絶したものととらえられがちな古代文学を、当時の庶民感情を復原して読み込む手法は刺激的である。こういうの、歴史学の人は嫌うんだろうな。危ういことも承知するけど…やっぱおもしろい。議論が発展する種になる。2010/03/08




