内容説明
「賢くあることで大損するくらいなら、我々は愚かなままでいるべきなのだ」(『我々は愚民である』)、「アメリカの大統領選、あれくらい全世界に迷惑を及ぼすものはない」(『アメリカに帝政を!』)……。戦争、9・11、メディア、論客、文学から現代美術まで、本音で語り尽したエッセイ集。文句のある奴は前へ出ろ!
目次
私たちは笑いながら死んで行く
第1章 文明の衝突?
第2章 でも私は幽霊が怖い
第3章 不忠な犬、雑念の多いカラス
第4章 掟は天にはない
第5章 我々は愚民である
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
uni
8
佐藤氏による辛すぎる毒舌エッセイ。これはただの愚痴でしょ(笑)とゆーものから、こちらがハッとさせられる鋭い意見まで、話題も政治、時事問題、メディア、現代美術、食、文学についてまで多種多様で、この知識の深さは何なのだろうと思わず唸るほど幅広い。中でも、1番笑ったのは、自分の作品が書店の女流作家のコーナーに置かれている事への憤慨が可笑しかった(笑)余命3ヶ月と宣告されたら、この棚に爆弾仕掛けるそうですよ。2014/02/11
CALMWIND
8
電車で文庫本を読む光景を「不気味」「時間の無駄」と、切って捨てる本。悪かったねっアンタの本だよ!(でも好き大蟻食様)2010/03/18
ちまりん
7
私は共感できませんでした。ところどころ内容には頷ける部分はあったけど、頷くことを拒絶してしまう感じです。学校でムカつく教師に注意されると、正しいことでも「は?」ってなるのと同じような感覚。見下されてるような感じがして、全く心に響かなかったし頭に残ることもない。インテリは苦手だと再確認したくらい。何様のつもりやねん。2014/11/02
アスタラビスタ
4
収録されている数が多いので読み応えがある。鋭くて、明晰で、容赦なく、ばっさり切るけれど丁寧な刀さばきだから切り口がすっぱり綺麗な言葉の刃。みたいな。、食べ物や霊感にまつわる話も著者の人柄がうかがえて楽しい。2010/08/24
Mits
4
「ミノタウロス」のような本を書いた人の、人となりを知りたかったのが読んだ動機。 政治的には、過激な中道派。日常生活では、皮肉屋ではあるけれど、基本は誠実な常識人。芸術に対しては、悲観的な原理主義者。だと思った。 まぁ、この人ならどう思われても気にしないのでしょうけど。2010/03/09