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内容説明
現代数学のひとつ、「トポロジー」とはなんでしょうか。それは、形の見方を変えることから始まります。三角形と円を同じと見る、コーヒーカップとドーナツを同じと見る、そんな幾何学が誕生したのです。なぜ数学者たちはそんな発想をしたのでしょうか。本書は、そうした不思議な形の冒険の旅に案内します。図版を多用して、一筆書きからメビウスの帯やクラインの壺、ポアンカレ予想まで、パズル感覚で説いていきます。気がつけば読者は、4次元空間の「迷宮の旅」へ迷いこみます。
目次
第1章 形とはなんだろうか
第2章 つながり方の幾何学
第3章 曲線のトポロジー―オイラー・ポアンカレの定理
第4章 曲面のトポロジー―曲面を設計する
第5章 曲面のホモロジーとホモトピー
第6章 次元を超えて
第7章 いろいろな話題
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ipusiron
43
メモ完。2017/12/16
nbhd
21
読んでると脳みそがクニュクニュする。それから、脳みそに穴が開き、脳みその中でその穴に結び目ができたりする。トポロジー、名前は可愛いのに憎らしいやつだ。初心者向けになるたけ計算や証明をぬいて、トポロジー周辺の概念を紹介した本。後半は脳みそのクニュクニュにおさまりがつかず、全く歯が立たなかったけど、クニュクニュ好きにはたまらないはず(小説よりクニュクニュする)。数学的思考というのは大したもので、そんなクニュクニュですら整理しようとする。トポロジーをマスターすれば、世の大半のクニュクニュには対応できる気がする。2017/04/01
Kikuyo
20
前半は「なるほどー」後半からから頭に入っていかなかったのでまた挑戦します。 クライン管=内側と外側の区別がなく閉じた曲面。トポロジーの手品は面白かった。2018/06/28
あなほりふくろう
15
あっさりとはいかないまでも完走出来た。この固くなったアタマでもなんとかなるもんだ(苦笑) はじめてのトポロジー、位相幾何学。聞いたことはあるけど意味ワカンナイ、そんな方でも理解の第一歩が踏み出せる一冊。数式は最小限、図が多く説明も易しく「ぐにゃぐにゃしやがって」とか悪態つきながらも楽しく勉強できたのでした。2014/03/07
まじぇすた
14
まえがきによると数学愛好者向きを前提として著者がどのように理解してきたかの公開。私にとってはおおむね理解できるものの、各章に1つか2つほどは説明不足や論理の飛躍により理解が難しいところがあった。「傷ができる」って何? 有名なドーナツやクライン管は何度も丁寧に説明しているのにあまり馴染みのないクロスキャップ(十字帽)や無限遠が射影平面の1点で表現できるなどの説明が雑であることに疑問が残る。仕方のないことだけど各章とも表面的なことばかりなので尻切れトンボ感がある。トポロジーの用語に慣れるには良いかもしれない。2021/04/11