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内容説明
「若者は昔から3年でやめていた」「成果主義で給料は変わっていない」――。マスコミや専門家たちが唱えてきた定説を“人事・雇用”のカリスマがデータをもとに一刀両断。厳しい雇用情勢の下、知っておきたい驚きの真実がわかる。
目次
第1章 学歴のインフレーション(学歴と常識の間―秋田県も知らない若手社員 12年にわたる野放し状態―大学無試験化という危険な社会実験 早慶は昔の早慶ならず―数字が語る経営戦略と入学者の変容 ほか)
第2章 人気企業が危ない(大学サークルに缶ビールを贈った大手企業―ランキング病? 秘技、旧帝大「生物・食品・農学部」卒―採用実績校のお化粧 就活の縮図、インターンシップ―偏差値と人気ランキングの泥仕合 ほか)
第3章 若者はけっこうカワイソウじゃない(就職氷河を厚くした玄田論文―「過去企業への憧れ」という病根 就活期の景況で人生は決まらない―誰でも20代にチャンスは2回 「就社より就職」というウソ―13歳のハローワーク幻想 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えちぜんや よーた
78
早稲田・政経でも一般入試経由者は39.9%だとか…(08年入試)。印象に残ったのは、あと大学を「補習の府」にするというところ。「簿記」「税務」「価格理論」「労働法」「商法・会社法」「給与・社会保険・年金計算」「商業金融」。どこの学部に行って教えられてもムダはないとおもう。2013/08/28
ステビア
13
就職より就社。中小企業にも目を向けなさい。2015/06/24
Kikuchi Hiroaki
10
この本を読むと、いわゆる大学の行っている入試システムの改変による偏差値操作がどのように行われてきたのかがわかる。「多様な個性の育成」を旗印に90年代から盛んに取り入れられた自己推薦やao入試、1〜2科目入試のような制度は、簡単にいえば受験者数が減る少子化時代において一般入試の枠を狭めることで偏差値を落とさないための戦略であった。「多様な個性」という横並びの理念が、偏差値という縦のヒエラルキーを再生産するためのイデオロギーであるというのは、まことに皮肉な話だと思う。2012/09/27
晴れ女のMoeco
7
大学経営を切り口にしつつ、「労働問題」に対してマスコミとは違った見方ができる一冊。 いまや一般入試を経験する大学生のほうが少ないっていうのは知っているけど、早稲田ですら一般入試を経る人のほうが少数派っていうのがすごくショックだった。(法学部なんて3割らしい。) 「大卒正社員男子」ですら、一社で勤めあげる人って4割しかいないっていうのが意外。 フリーターは昔は農場なり家事手伝いなりしていた人たちの逃げ場がなくなったこと。→大規模農場は極端にしても、白か黒かじゃなくて、「ゆるい働き方」があってもいいなと。2013/05/13
柏葉
7
読み物として面白かった。経験談とデータが程よい割合で存在する。3分の2近くが、「『若者はかわいそう』論のウソ」と内容がかぶっているので、そこはマイナス。刊行順から見ても、本書を煮詰めたものが、その本なんだと思うけど。 企業が取り扱っている分野(広告とかITとか)ではなく、実(社風とか、職種だとか)で会社を選ぶという考えは、私に合っている。私の考えでも間違いじゃないと分かって嬉しい。2011/11/03