内容説明
OL京雨子が慕うビーズデザイナー沙羅。その内縁の夫が自殺したのは桜吹雪のときだった。そして「モウ、ホネダケ」、京雨子に奇怪な声が聞こえはじめた。沙羅が京雨子に言う、「死後結婚に立ち会って」と。在日韓国女性沙羅の故郷に今なお残る死者との婚姻の儀式、サーフキョロン。頷いた京雨子は、何が待ち受けているかを知らなかった……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
BUBI
19
死後結婚の前までは聞いたことのない謎の儀式への想像と期待でどきどきしたけど、肝心のソレがアッサリ終わってしまって肩透かし。その後の「真相」編は意表を突かれるものではあったけど、主人公の夢や幻想が間に挟まれるせいで、ファンタジーなのか、ファンタジーに見えて幽霊よりも生きている人間が一番怖い、という話なのか、どう読んだらいいのかよく分からないまま終わってしまった。どちらも「アリ」ということかもしれないけれどね…。死者と交わるという想像だけでイケル人にはお勧めだけど私はそういう性癖がないせいかイマイチでした。2024/07/20
よ
6
正直な感想は、よくわからない。しかし、途中で飽きずに最後まで読ませる吸引力というか、不思議な魅力があった。要所要所にある悪夢の描写が巧みで好き。「死後も、死者は生きてますから」どうしようもなく暗い小説を読みたい時におすすめ。2016/01/15
マユ
2
岩井志麻子さんと言えば豹柄の全身タイツ。 彼女の描く韓国の旅は美しいけど、話の内容殆どが性交渉の描写です。 たまげました。呪詛の話もこれは恐ろしいにも程があります。 怖いもの見たさ満々の方は読んでみてください…。色々怖いです。2023/12/22
あき
2
作者の韓国好きや綺麗な女性好きはよく分かりました。「ぼっけぇきょうてぇ」は面白かったけど、この世界観はなかなかついていくのが大変…。途中から馴染めるかと思ったけど最後までついていけず、…?となって終わってしまいました。京雨子がとりあえずかわいそう。韓国料理は美味しそうだったなぁ。2019/10/24
yi120
2
ホラーとエロの融合?志麻子さんらしい物語。中盤過ぎあたりまではやや間延びを感じた。夢と現実、白昼夢?、あの世にワープ?少しとりとめのなさを想いながら、まさか完全夢オチ、実は全員死んでたなんてオチ・・ではなかった。終盤は打って変わってスピード感が。ドロドロと悲話、ラストもいや~な終わり方、しかし嫌いではない。ただ登場人物全員魅力ゼロ(苦笑)2017/07/14