内容説明
42歳の実業家・滝沢秀樹は、愛人の雑誌編集者・東子(とうこ)と密会を重ねていたある日、突然妊娠を告げられる。うろたえる秀樹を尻目に、平然と出産の準備をすすめる東子。それどころか、マタニティードレス姿の写真を自宅に送りつけるなど、嫌がらせとも思える不気味な行動をみせ始めた。抜きさしならない事態に焦る秀樹だったが、彼女の周辺を探るうち衝撃的な秘密を知ることに…。すれ違う男と女の思惑からあぶり出される“現代の病巣”とは。渡辺不倫文学の傑作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
内緒です
4
どんどん続きが気になりなかなか眠れなかった。男女の心と身体と価値観の違いをハッキリと文章にしている、という所に感動を覚えた。結婚や、恋愛経験がなくとも理解できる大人な一冊。2010/01/06
のび太
1
夜に忍びこむもの・・・タイトルを考えながらこの作品を読みました。2014/03/16
みおだもん
1
なんか、微妙なタイミングで読んじゃったなあ。私は東子さんほどは思い詰めてないけど。2013/06/15
鉄鍋
0
女性の特権とも言うべき子供を産めるという幸せを奪われた不妊症という重いテーマに切り込みかつセクハラと女性が社会で自立するということの難しさに取り組んだ渡辺淳一ワールド。恋愛小説というより現代社会に蔓延る表面化しない女性の悩みを気付かさせてくれる。2022/10/10