内容説明
私立探偵・小仏太郎が刑事時代に同僚だった若手の女性刑事、金沢夏未が何者かに刺殺された。夏未は個人的な依頼に応え、ストーカーの調査をしていたという。小仏は新潟、長野両県にまたがり、「最後の秘境」といわれた秋山郷での夏未の葬儀に出席するが、夏未は尾瀬で起きた女性遭難事件に興味を抱いていた、との新証言を得る。さらに調査を進めようとする小仏だが、警視庁の元同僚・安間から「深入りするな」と忠告され――!? 胸にナイフを打ち込まれた女性刑事殺人の謎に迫る!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mitsuo Seki
1
この著者の話に複雑な人間模様や手の込んだトリックのミステリーを期待してはいけない。 時間をつぶすために気楽に読めることが真骨頂。その分ではこれも期待を裏切らない。 尾瀬で疲労凍死した女性と秋山郷で同じく疲労凍死した女性にどんな接点があるのか、それに伊豆で惨殺された男性はかかわっているのか…犯人には意外な面があった。 警察内の不穏な雰囲気があって、なんて期待させておきながらサラリと済ませて終わり、ってのはこの著者のお決まり。 3時間の鈍行での旅には最適な長さでした。2015/04/20