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内容説明
関西の城下町に生まれ育った著者が武蔵野の一角に住み着いて早数十年-東京はふらりと歩くのに格好の町だ。角を一つ曲がれば江戸や明治と対面し、地方都市が失ってしまった年中行事が今なお生きている。足の向くまま歩けば、祭りの熱気に行き会い、懐かしい商店街に誘われ、荷風が排徊した路地裏に迷い込む。しめくくりは、居酒屋であれやこれやともの思う贅沢な時間-ひとり散歩の愉しみ、ここにあり。
目次
1 見知らぬ東京(ストック・イクスチェンジ-日本橋兜町
ホウジンの森-紀尾井町・平河町
日本の未来-霞ヶ関
墨東綺譚-向島
まぼろし島-リバーシティ
森ビルと肉弾三勇士-愛宕山)
2 お江戸今昔(吉原いきつもどりつ-台東区千束
義士ツアー-本所松坂町・泉岳寺界隈
相撲町見学-両国
ナニがナニして-浅草
だらだら祭り-芝
商いづくし-浅草橋)
3 密かな楽しみ(マイ・アンダーグラウンド・シティ-八重洲地下街
一日古書めぐり-早稲田・本郷・神田
値札と夕日-霧降銀座
地主と建築家-代官山
ブランドくらべ-銀座
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こばまり
30
池内先生が由緒ある東京の街(主に右側)をホテホテと歩くエッセイ。ふとビルを見上げ、テナント企業の名前を一つ一つ読み上げたてみたり。東京に住んでいるとなかなか東京に出掛けないものだと反省しました。それにしてもなぜ本作は新書版で発行されたのか。これは文庫的内容なのではないか、そもそも新書的な内容の定義はなんなのだと途中から気が散ってしまいました、反省。2014/08/31
黒猫
24
新年初読です。東京のあちらこちらを散歩する池内さん。やはり、最後は居酒屋に行ったりします。その前に読んだ「今夜もひとり居酒屋」は、初めて居酒屋に行こうと思いましたが、本書は東京をある程度知っていないと入り込むのが難しかったです。八重洲地下商店街くらいしかわかりませんでした。しかし、著者のように昔ながらの東京を知っていると、今のように味気ない人情のない街に移り変わってしまった東京が寂しく感じられます。一方、早稲田、本郷、神田などは昔の名ごりが残っているのでしょうね。個人的には「今夜もひとり居酒屋」のが好き。2018/01/01
佐島楓
24
東京を離れて住んだことがない私だけれど、実際に自分の足で歩いてみたところはとても少ないなと思った。まして、土地の由来となると、恥ずかしながらさっぱりである。浅草橋や八重洲の地下街、神田界隈と、どうしてもショッピング(後者ふたつは古本)関連の場所に目が向いてしまうのを何とかしたい。2012/12/08
しーもあ
12
カフカの新訳などで有名なドイツ文学者で、好きな訳者さんのひとり。ドイツ文学系のエッセイは何冊か読んだことあるけど、東京の散歩エッセイとはちょっと意外だった。雑誌連載をまとめたものらしく、江戸東京で気になった場所をあちこち徒然に語っている。何を隠そう、私も「世間はそれを暇と呼ぶんだぜ」というくらいの自称サンポマスターなので、取り上げられている場所のほとんどへ行ったことがあった。どこかでビールでもご一緒できたらな、とか読んでいてふと思った2014/07/23
はちくま
7
散歩に対する距離感が、熱すぎず枯淡過ぎず、いい感じ。さすがは池内センセ。似たようなコースを辿ってみたくなります。しかし、池内センセ、けっこう不審がられたり、警戒されたりしてますな。2015/04/18
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