講談社学術文庫<br> 北欧神話と伝説

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講談社学術文庫
北欧神話と伝説

  • ISBN:9784062919630

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内容説明

荒涼峻厳な世界で育まれた北の民の精神を語るエッダ、サガ、神話、伝説を読む。ヨーロッパ北部周縁の民=ゲルマン人は、キリスト教とは異なる独自の北方的世界観を有していた。古の神々と英雄を謳い伝える『エッダ』と『サガ』。善悪二元の対立抗争、馬への強い信仰、バイキングに受け継がれた復讐の義務……。荒涼にして寒貧な世界で育まれた峻厳偉大なる精神を描く伝説の魅力に迫る。北欧人の奥深い神話と信仰世界への入門書。(講談社学術文庫)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

塩崎ツトム

9
ませた嫌なガキだった小学生のころ、今はなき県立川越図書館で北欧神話の本を読んだがなにがなんだかさっぱりわからなかった。それから四半世紀、北欧神話ってこんなに殺伐としてたのか!登場する神や豪傑はみな鎌倉武士のようにやらかすし、名誉のために復讐の牙を研ぐ。それとグリンデルのような「巨人」って、どっちかというと日本の魑魅魍魎の棟梁と似た存在である。酒吞童子とか鞍馬天狗とか山ン本五郎座衛門とか。要は彼らはまつろわぬ神々であり、キリスト教によってアース神族たちも同様の存在に墜とされる。2021/11/11

牧神の午後

6
ゲルマン神話の源流ということで、派生したワーグナーや、Fateレベルの自分の知識に絶望した。やっぱりエンターテイメントとして、かなり話をいじっている(所詮二次創作)のだなぁ、と。残虐で、自分勝手で、多神教の神様って、本当に理不尽で、だけどそこが魅力的でもある。そしてだからこそ英雄譚も輝くのであった(小並感)2018/10/07

ちぃ

5
描写のスケールに圧倒されました。2023/12/11

卯月

5
神話篇2/5、伝説篇3/5。予備知識ゼロなので全部面白かったが、伝説の舞台の範囲が広く「今どこだ、地図をくれ!」と思いつつ読了。ギリシャ神話はゼウスが天下取った後は太平楽だが、オーディン達には常に敵がいて緊迫感がある。しかし、ラグナロクに備え自軍にスカウトするために、人間の英雄を戦死させるの迷惑では(汗)。北欧がキリスト教化されていく時期の神話が興味深い。伝説篇の首領たちは夏になるとバイキングに行く。よく敵の戦士を酔い潰れさせて館に火を放ち全滅させる。ワルキュリエは妖精だと思っていたが家に帰ると人間の姫。2021/12/30

5
神話篇、サガと伝説篇の二部に分かれています。神話篇は言わずもがな、神々の誕生から終焉(ラグナロク)まで。サガと伝説篇はいくつかの話がありますがその大地に生きた人々の記録と信じられていたことの言い伝えが分かります。読みたかったのは神話だったのですが、サガは意外な収穫でした。読みやすく、神話篇の生まれから雪崩のように終わりに至る語り口などぞくぞくとするものがありました。北欧神話に興味のある方は手にとっても損はないと思います。2011/07/25

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