内容説明
戦後を代表する劇評家であり、小説家である戸板康二が、演劇雑誌「演劇界」に昭和58年から昭和63年にかけて連載した歌舞伎エッセイの中から珠玉の73篇を集めました。六代目菊五郎、初代吉右衛門、十五代目羽左衛門、六代目梅幸、初代猿翁、五代目松助、八代目訥子、二代目松蔦など。立役、女形、脇役までキラ星のごとく名優たちが活躍した大正・昭和・平成の名舞台を戸板康二独自の的確で愛情あふれる視線で描いています。戸板夫人による生前の思い出を綴った「思い出折々」も収載しました。
※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、予めご了承ください。試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。
目次
歌舞伎座百年の役者たち
脇役の名舞台
名優のごちそう
女形余情
女形異彩
共演奇縁
みごとな幕切れ
思い出折々
私的な戸板康二氏の往時
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
石橋
1
戸板康二が亡くなってから編集された一冊。いつでも戸板作品のカバーデザインにはうっとりさせられる。奥様の後書がまたステキ。戸板康二の人柄が偲ばれる。あれ、このカバーはご夫婦なのかな?内容はもちろん文句なし。名優がちょい役にでるいわゆる「ごちそう」の段が最高。2010/06/21
みつひめ
0
戸板先生の17回忌を記念して編まれた1冊。表題の一連のエッセイはまさに「名優のごちそう」。他にも大幹部から脇役の人々まで、実際に舞台を見た事はない人々の名舞台、魅力が、活字を通して伝わってくる。2009/12/13