内容説明
大正から昭和初期にかけ、屈指の郷土史家が阿波・徳島に伝わる狸伝承を綿密な取材により収集し、注釈を付した名著。映画や漫画など数々の作品の一次資料としても多く引かれ、今なお輝きを失うことのない貴重な文献を復刊。さらに著者遺稿を反映し、「阿波伝説物語」を収録した決定版。
目次
阿波の狸の話(狸火の話;狸の物真似;悪戯のさまざま;化け方のいろいろ ほか)
阿波伝説物語(地団太義伝;お亀島の話;オッパショ石の由来;塩舟と義士 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
すったもんだ
2
kindleにて読了。作者が収集した様々な阿波の狸に関する話をまとめたもの。実体験のような話が多々あり半信半疑ながらあったら面白いという気にさせてくれる。後半20%ほどは作者の事情によるのか、狸とは無関係な話をとりあえず穴埋め的に突っ込んだと見えてそこはマイナスか。2021/06/14
藤
2
徳島ではないけど親戚でこの本に書いてるのと似たような体験した人が居ます。2010/04/27
甘木
0
大正から昭和にかけて採集された狸、その他に関する説話・伝説。勝手にもっと古い時代の話だと思ってたのと、小豆洗いをはじめいろんな話が狸に習合されているのが意外。そして食った食われた斬られただの、物騒なオチがちょいちょいある。だからこそ祀られたりするんだろうが。日清・日露戦争に出征して、お国のために戦った狸って、ほんまかいな。疑いながらも、日開野金長と津田の六右衛門の合戦の詳細が気になる。映像化すれば見渡す限り狸、なんだろうな…凄まじい。2012/02/18
狐狸窟彦兵衛
0
以前に読んだが、間違って処分してしまったので買い直した一件。明治や大正、昭和の話もあるが、今読むとすっかり昔話だ。こんなにたくさん「目撃談」「体験談」があると、怪異はやはり存在したのか、という思いが募る。今は夜も明るすぎるし、いろんな電磁波が飛んで、おばけ👻とでにくいのだろうなと思うのでありました。2022/01/19