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内容説明
ほんとうのコミュニケーション力とは、その場の空気を読む力などではなく、お互いの差異を摺(す)り合わせる能力のことだ。演劇は2500年間、人間がもともと持っているそのようなコミュニケーション力を引き出してきた。祭りの際に演劇が上演されたのは、演劇に地域のコミュニティーを形成する力があったためである。この「演劇の力」を現代に合う形で活用する「演劇ワークショップ」の理論と理念を、現代演劇の旗手平田オリザが平易に語る。そして全国的にも珍しい「プロ劇団」の代表である蓮行が、そのプロセスを解説。ある企業における演劇ワークショップの模様をドラマチックに解説する。さらに、世界中から注目を集めているフィンランドの教育メソッドにも演劇が取り入れられているといった興味深い事例や、「あくび卵発声」などの具体的なノウハウも満載。ビジネスパーソン、教員、そしてこれからの日本を動かす政治家、官僚も必読の一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りえこ
24
最近、コミュニケーションについて考える事が多く、若い子たちがコミュニケーションをとるのが苦手なのはなぜだろうと思い、読みました。演出についても考えていたので、とても勉強になりました。2015/04/01
Akihiro Nishio
20
オリザさんのコミュニケーション本2冊目。オリザさんパートは前書とほとんど同じだが、共著の蓮行さんが具体的な演劇ワークショップの様子を記述してくれているので参考になる。しかし読めば読むほどわからなくなる。俳優が訓練によって身に着ける表現力と、コミュニケーションが活発になる場作り、そして集団創作で得られる連帯感の向上という3つの異なる成果を意図的に混同して、理論的には誤魔化しているように感じる。2019/05/06
かえるくん
12
演劇になんとなく敷居の高さを感じていた。しかし著者の蓮行さんの演劇ワークショップに参加して、なんてもったいないことをしていたんだ、オレは!と後悔した。インプット、感じ方は人それぞれでいい。むしろバラバラなほうがいい。しかしそれでは社会生活が営めない。集団で共有できたものを、合意できたものとして時間内にアウトプットする。演劇が歴史的に養うことを担ってきたこの姿勢は、まさにいまという時代に求められているものじゃないか。「コミュニケーション教育の裾野を広げる」という演劇の役割が知れ渡ることを願ってやまない。2015/01/29
紫羊
9
蓮行さんのワークショップに参加してみたい。2021/06/16
雨巫女。
9
何かやるにも、コミュニケーション力は、必要だと思います。2010/10/10