中公新書<br> 「大日本帝国」崩壊 東アジアの1945年

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中公新書
「大日本帝国」崩壊 東アジアの1945年

  • 著者名:加藤聖文【著】
  • 価格 ¥902(本体¥820)
  • 中央公論新社(2014/01発売)
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  • ISBN:9784121020154

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内容説明

「大日本帝国」とは何だったのか。本書は、日本、朝鮮、台湾、満洲、樺太、南洋群島といった帝国の「版図」が、一九四五年八月一五日、どのように敗戦を迎えたのかを追うことによって、帝国の本質を描き出す。ポツダム宣言の通告、原爆投下、ソ連参戦、玉音放送、九月二日の降伏調印。この間、各地域で日本への憎悪、同情、憐憫があり、その温度差に帝国への意識差があった。帝国崩壊は、東アジアに何を生み、何を喪わせたのか。

目次

序章 ポツダム宣言-トルーマンの独善とソ連の蠢動
第1章 東京-「帝国」解体への道
第2章 京城-幻の「解放」
第3章 台北-「降伏」と「光復」のあいだ
第4章 重慶・新京-「連合国」中国の苦悩
第5章 南洋群島・樺太-忘れられた「帝国」
終章 「帝国」崩壊と東アジア

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

256
日本では只々玉音放送を聴いて戦後を迎えたという感覚があるが、それに伴い諸外国とりわけ旧大日本帝国の領内での事情が良くわかる内容で良かった。それらが複雑に絡んで戦後体制が出来ていることも日本でも肝に銘じる必要があると思った。2019/01/27

Emkay

18
「大日本帝国」と総称される太平洋戦争終戦当時の「内地」(現在の日本と樺太・千島)、「外地」(朝鮮、台湾)、満州、南洋諸島、東アジアの様子を解説。感情論や善悪論を排除し、歴史学者が淡々と史実を俯瞰してくれる。断片的にしか持っていなかった知識をこのように上手くまとめられると、いかに自分が狭い国内的視野で太平洋戦争を理解していたか思い知らされる。特に、一番知らないことが多かったのはソ連との地上戦のあった樺太の部分。やはり史実は一つでも、主語を変えることによって見方はがらっと変わるということだ。2021/08/11

coolflat

18
ポツダム宣言受諾後、帝国日本の植民地だった、朝鮮、台湾、満州、樺太、南洋諸島、樺太、千島がどう敗戦を迎えていったのかを描く。同じ帝国臣民でありながら、内地とそうでない地域では、辿った過酷さは余りも違った。そこに表れる臣民とは内地にいる「日本人」だけであり、そうでない地域は宣言受諾と共に臣民とは扱われず見捨てられた。過酷さの差はそこにあった。またトルーマンが独善的に作り上げたポツダム宣言が、これら地域に決定的な影響を及ぼしたが、彼らの無知と独善による混乱が冷戦を作り出し、現在にも続く分断と悲劇をもたらした。2017/12/26

かんがく

12
タイトル通り、「日本国」ではなく「大日本帝国」の敗戦と崩壊を描く。マスコミなどの終戦の扱いが、現在の日本国の領域に限定されてしまっていることに改めて気付かされる。8/15以降の外地の状況を「戦後」としてしまうのは欺瞞。2020/12/13

樋口佳之

12
「犬が去ったら豚が来た」光復という美名の下に隠された台湾人の失望と日本に対する複雑な心情をよく表しているといえよう。台湾人にとって八月一五日は「光復」ではなく、帝国臣民としての「降伏」だった2017/01/09

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