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内容説明
光市母子殺害犯、オウムの麻原彰晃と幹部たち…数千もの刑事裁判を傍聴して目のあたりにした、死刑宣告の瞬間。遺族の悲痛な訴え、それに向き合う被告人たちの素顔。死刑判決にいちばん取り乱したのは誰? 弁護士に振り回された光市母子殺害犯。地下鉄サリン事件の実行犯には、1人も殺していないのに死刑判決を受けた者もいれば、「自首」「悔悟の情」が認められて無期懲役になった者も。息詰まる法廷のドキュメント。もし、あなたがこの裁判の裁判員だったら…?
目次
第1章 死刑宣告の瞬間
第2章 死刑判決者の本音
第3章 死刑と無期懲役の壁
第4章 揺れる被告と遺族の心
第5章 ひとりも殺していないのに死刑
第6章 裁判員制度と死刑判決
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
226
裁判員制度が始まる頃の話し。あれから10年近く経つが当の裁判員が声を出せないだけで色々な問題を孕んでるんだろうなと思う。オウム真理教事件が殆どだが、光市母子殺害事件の弁護士ヤバいやつだな。オウム真理教はあれだけの事件だから審理がややこしいし、内乱罪とか破防法とか適用してもいいレベルではとも思うし、難しいな。2020/02/16
ろくせい@やまもとかねよし
202
09年発行。表題と内容に乖離を感じた論説。主にオウム事件の被告人に対する死刑判決から死刑を考察する論理構成だが、死刑よりオウム事件に対する司法の考察に近い。主張は検察の死刑求刑や裁判所の死刑判決に公平性がないこと。例えば自白が量刑に影響するが、それに客観性が少ないと指摘。オウム事件以外には、池袋通り魔殺人事件、光市母子殺害事件、下関通り魔殺人事件、秋田県藤里町連続児童殺害事件、江東区マンション女性バラバラ殺人事件を持ちだすが、異なる事件背景のため全体を貫く説得が少ない。ただ法運用の変化は死刑も含め恐怖だ。2020/04/26
skunk_c
66
2009年の書。著者はジャーナリストで、21と書くがその大半はオウム真理教関連のもの。もっといろいろなケースかと思ったがちょっと肩透かし。内容は良くも悪くも著者の主観的な裁判や判決への思いであり、また死刑制度などに対する著者の立ち位置が不明確なので、なんだかもやっとした読後感。そんな中、殆ど大きな話題にならなかったオウムの、地下鉄サリン実行犯でありながら直接死者を出したわけではない横山真人に対する死刑判決(2018年執行済み)に関する疑義はもっともなものと思った。殺人未遂の最高刑は死刑ではないのに。2023/01/08
gtn
25
被告人の意思や利益よりも、弁護士の主義や都合を優先させる「人権」弁護士。死刑が予想される場合は、あらゆる手段を使って確定を先に延ばすことが被告の最大の弁護になると公言する。それが裏目に出たのが光市母子殺害事件。公判をすっぽかし、原告を逆上させる。犯行は「ドラえもん」が動機と被告に入れ智慧したのも、当然その弁護士だろう。人権弁護士よ、イデオロギーに拘るあまり、国民の怒りを買い、かえって一人の青年を死に追いやったことを知れ。2020/03/04
kochanosuke
21
裁判員制度施行から4年とのニュース。その2009年の本。趣旨もテーマも分かるし内容も悪くないのだけど、著者の書きぶりに度々引っ掛かりを覚えた。言葉の選び方がまずかったり表現が余計だったり。そう感じた箇所があまりに多くて、惜しい。文章のスタイルが合わなかった。2013/05/26
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