内容説明
量子暗号、量子コンピューター、量子テレポーテーション、多世界……。SF小説が現実になり、私たちの生活を一変させる可能性を秘めた「量子」。物理の深遠と最先端を、文学や映画のイメージを借りて軽やかに解説。
目次
第1部 劇的な量子(量子をイメージしてみよう 量子は多世界を導く 量子をあやつる)
第2部 量子情報科学がひらく世界(量子力学から量子情報科学へ 量子情報科学の実用化へ 量子世界の三つの解釈をめぐって)
第3部 量子は私たちをどこへ導くのか(アインシュタインの孤独―歴史秘話が二一世紀科学で再活性化 驚異は「量子」ではなく「重ね合わせ」 何が不思議なのか?)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あっきー
16
✴3 3回目、量子力学を考えるときに多世界解釈を使うと理解しやすい、状態が重なり見る瞬間ごとにとびとびに決まっていくので多世界と説明している、それは観察者との相互作用的な考え方なので、ここにこんな多世界があるとは言えないしこの本でもハッキリした説明はない、このテーマのSFに「ひとりっ子」イーガンを紹介しているので読んでみたい2020/05/18
あっきー
15
✴3 SF小説がリアルになる、とサブタイトルにあり、自分の興味の多世界論、分身、テレポーテーションがありえるのかを読みたかった、というより量子論でこんな話がされているのには驚きだ、知りたいのはシュレーディンガーの猫のようだったエンディミオンに何があったのかだ、まだまだ理解への道のりは遠いがこの方向プラス唯心論で核心に近づけるに違いない2019/12/02
白義
14
量子力学の不思議な世界観を「可能性の中の自分」という文学的イメージを中心に分かりやすく語った一部、応用と実用から新しい問題が生まれ新分野が開拓されていく様を研究者自身が語る第二部、アインシュタインの躓きを中心によりハードに解説し、哲学的な議論まで話が進む第三部と続く。可能性の重なりといったよくある話だけではなく、量子コンピュータの仕組みや研究史といった周辺事情まで入門書としては詳しい。数式はないし、元が講座なのでかっちりした構成ではないが、その分イメージを掴むのには凄く適している2014/10/09
ヤギ郎
5
2009年7月出版。近年話題になっている「量子」や「量子力学」、「量子コンピュータ」といったキーワードについて、基礎知識も含めて解説している。とりあえず、難しい。2022/05/05
空飛び猫
2
次の時代を創るもの。 想像力を超えるもの。2013/11/28