あの歌がきこえる

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あの歌がきこえる

  • 著者名:重松清【著】
  • 価格 ¥605(本体¥550)
  • 新潮社(2014/01発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101349244

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内容説明

意地っ張りだけどマジメなシュウ、お調子者で優しいヤスオ、クールで苦労人のコウジは、中学からの友だち同士。コウジの母親が家出したときも、シュウがカノジョに振られたときも、互いの道を歩き始めた卒業の日にも、三人の胸にはいつも、同じメロディーが響いていた。サザン、RC、かぐや姫、ジョン・レノン……色あせない名曲たちに託し、カッコ悪くも懐かしい日々を描く青春小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

にいにい

114
中学~高校卒業までの思春期男子を描いた青春連作短編。時代は1975年〜80年頃、本島西端(山口県かな)の田舎町が舞台。1篇1曲、拓郎、ユーミン、オフコース、ジョンレノン、RCサクセションなど当時の流行曲をあわせ、純情でダサく、友達思いな少年が、悩み、迷い、選択していく「大人ではない」様々な思い。誰も持っていそうな、失敗や成長が時代とうまく絡みながら展開するのがいいなぁ~。重松さんの若い頃そのまま書かれたのかな。東京への出たい気持ちも。この時代を同じように生きていなくても温かく、懐かしく感じる不思議な一冊2015/11/25

いこ

100
1975年、中1のシュウ、ヤスオ、コウジ。コウジの母駆け落ち→男女交換日記→フォークダンス→東京への憧れ→中学最後のステージ→好きじゃった人、セトコーに落ちてしもた→3人ともセトコー入学→フェロモンって?→浜省っぽい教育実習生→シュウ、大学生に一目惚れ→暴走族タッちゃん→受験・ビニ本・ノーパン喫茶→そして卒業。どんな時にも3人の心には音楽があった。RC、サザン、ユーミン等の名曲と共に描かれる、青すぎる男子3人の青春物語。「あの時」何気なく耳に入った曲が、「あの時」を鮮やかに思い出させることってあるよね。 2021/12/27

takaC

96
自分はたぶんこの人たちより5年ぐらい下かな。そんな訳で結構ハマった。借りてきてすぐでなく延長して4週目に読み終わったのだけど。2014/08/31

s-kozy

87
昭和50年代の男子中高生の青春記。いつもつるんでいる男子三人組を描いた連作短編集。非常に重松清らしい作品で「安定のブランドだなぁ」と思ってしまいました。物語の中心になるガキ三人がそれぞれのスタンスでジワジワ成長していく、その様を描くのが重松清は上手いですね。高3の時に父親に対して抱く感情 「頭の固さや考え方の古さに腹が立つことはあるものの、「好き」か「嫌い」かで訊かれれば、やっぱり「好き」と答えるしかないし、「尊敬」の「そ」の字の上半分くらいには、ひっかかっている」には大いに共感しました。2015/04/09

パフちゃん@かのん変更

83
泣けます。中1から高3卒業までの日々を12編のエピソードで綴る。各編にテーマの歌があって、雰囲気を盛り上げる。3人の友情、家族の問題、学校生活、恋愛、進路など青春の日々に胸が熱くなる。地方に住む者にとって都会に出るか、地元に残るかは大きな分岐点になると思う。シュウの家族がとてもいい人達でシュウの母親に対する態度が冷たくないかと気になったが、そうやって上京して思い通り作家になれたのだから家族も喜んでいるだろう。コウジの生き方がカッコいい。彼には苦労した分、絶対に幸せになってもらいたい。ヤスオもいい奴だった。2016/02/14

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