内容説明
ハンサムじゃないのにモテるために努力を続ける「Bランクの恋人」。「はずれっ子」と付き合ってばかりの「負け犬教師」。奥さんが鬱になった塾講師に一目惚れする恋多きゲイ……。ちょっぴり変な「愛」の形を、テンポよくユーモアたっぷりに描く! 「爆笑」のち「ちょっとホロリ」な傑作短編を収録。「ショートストーリーの魔術師」が贈る元気をくれる7編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
やも
74
どれも面白かった!タイトルからは恋愛モノばかりの短編集かと思ってたけれど、友情あり、親子関係あり、色んな人間関係の悲喜こもごもをユーモア仕立てで、切なさも軽やかに読ませてもらった。何故か恋愛モノにはつんく感を感じた。①②男はモテてなんぼ。モテるための努力を惜しまない男の強がり。③女に見られたかったはずなのに選んだのは男のいる人生ではなく。④モテない男が必死になって追いかけてくるのは面白い。⑤親の恋、娘の恋。⑥ゲイの友達がノンケに恋して。⑦結婚した途端に義父の介護が始まって。2025/02/11
*さくら*
34
恋愛は十人十色。みんな違ってみんないい~と言いたくなる、恋愛に纏わる短編集。どのお話も読みやすく面白かった!Bランクにしかなれない彼も、恋愛の達人風な彼も、姉御肌で面倒見のいい彼女も。みんなちょっぴりダメだけど憎めない。明るくて前向きでこっちまで元気をもらえる!「はずれっ子~」は明け透けなトークに野良女臭を感じつつも(笑)コレクターな彼女の斜め上いくバイタリティーには目を見張るものがある。「利息つきの愛」も好き。くうちゃんのラストの言葉がいい。「サンクス~」では思わず涙。亜希のお守りに胸がギュッとなる。2017/02/15
エドワード
22
世の中には勘違い男が多すぎる。既得権益ってヤツに守られているだけで、本気で戦ったら女性の方が強いんじゃないかとマジで思う、そんな短編集。七編あるが、たいてい女性がシッカリ者で男性がダメ。たまにはダメ女もいるけれど。「Bランクの恋人」とはどういう意味か?モテるとはどういうことか?痛快な皮肉だ。落語調の「アイラブユーならお任せを」、キャリアウーマンの揺れる心「サイド・バイ・サイド」、非常に面白い。「利息つきの愛」とは<そろばんずく>ってヤツか?一筋縄ではいかない男と女を書かせたら平安寿子さんはピカ一だな。2013/12/29
かこりむ
18
どの物語も面白かった!「Bランクの恋人」、複数の異性とゲーム感覚で付き合うことよりも、人を愛することのカッコ悪さと素晴らしさを説いている?「百万回生きた猫」をなぜか思い出した。義父を介護する主人公が可愛い「サンクス・フォー・ザ・メモリー」、「うんちやおしっこにつきまとわれて、腰は痛いし足は攣るし」、それでも「おとーさん」の「ありがとう」の言葉で介護を続け、愛情まで生まれてしまう。すごい。著者初読み。軽妙な文章に乗せられた、人間模様・恋愛模様が楽しい。2016/08/01
ロイヤルミルクティ
16
平さんらしい、容赦ない描写が好き。利息つきの愛、痛快です。気分転換には最適。2015/09/17




