出版社内容情報
傑出した国語学者であった著者が、たんに作品解釈のためだけではない「教養としての文法」を説く。国文法を学ぶ意義を再認識させる書。解説 屋名池誠
亀井 孝[カメイ タカシ]
内容説明
傑出した国語学者・言語学者であった著者による古典文法の概説書。文法がどのような組織を持っているか総体として受けとめ、たんに作品解釈のためだけではなく、それ自体、教養として学ぶことを提唱する。大きく「文」「語」「付属語」「表現」に分けて解説。
目次
第1章 文語文法(文語;文語文;解釈文法)
第2章 文(言語行動;文の種類;文と文節;文の組立)
第3章 語(文法上の単位;自立語;用言)
第4章 付属語(自立語と付属語;助詞と助動詞;助詞の用法;助動詞の用法)
第5章 日本語の表現(敬語法;表現と論理)
著者等紹介
亀井孝[カメイタカシ]
1912‐1995年。東京生まれ。国語学者・言語学者。一橋大学名誉教授。1935年、東京帝国大学文学部卒業。日本語の音韻史および文学史の理論的研究に業績を残した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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六点
73
受験生でも無いのに文法入門である。シミジミニホンゴムズカシネーと、ひとりごちる他無し。古典文法は現代文のそれとは違い、論理性に富んでいる事は理解できるのだが、肝心の学習者たる自分のオツムの出来が悪い事を思い知らされる。2024/09/16
garyou
2
参考書としてではなく、一般書として文法書、それも文語の文法書を書こうという意欲・情熱はどこから生まれてくるのだろう。そんなことを思いながら読む。冒頭の「文法とは」とか「文・文章・文節・語」などの説明は口語にも置き換えられる。文法を覚える意義などもとても興味深い。2017/08/28
G.D
1
高校国語における古文の知識を得ていることが前提だと思う。記述は名前の通り文法にのみ即しており、単語や時代背景等は省かれている。特に例文の現代語訳が無いため、上記のレベルの知識を得ていない場合はかなり苦労をして読むことになると考えられる。2017/05/22