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内容説明
自分らしく生きたい――老若男女を問わず日本人の心をとらえる魅力的な言葉。でもそこから生まれたのは、自分さえよければ他人なんてどうなってもいい「自分バカ」。モンスターペアレント、クレーマー、ネットいじめ……。品格ブームとはうらはらに、品も規範も責任感ももたない「自分病」が蔓延している。結局、イヤなことはやらずに好き勝手に生きたいだけの“子ども”ではないか!?他人を傷つけなければ存在を証明できない不安な「自分」。現代日本を埋め尽くす不機嫌のオーラに特効薬はあるのか? なんて疲れる日本人。電車の奥から一言も発せず強引に降りようとするタクシー代がばかにならないからと救急車を呼ぶ娘の遠足の写真うつりが悪いと学校に怒鳴り込む「なんで自分ばかりがつらいのか」と人殺しに走る決まって口にするのは「だれにも迷惑かけてない」これが「自分らしさ」の成れの果て!? 日本人の自分はどうなってしまったのか?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kanaoka 56
3
同著「まれに見るバカ」が面白かったので気分転換に読んだものの全くの期待ハズレ。利己的な者という不特定な対象への安全な立場からの単なる罵詈雑言。何が言いたいのか不明。これを読んで気持ち良くなる人こそ注意が必要であろう(善悪病とでもいうべきか)。自己認識=他者認識であり、自己意識を十分に確立できない者は欠陥であり、精神病である。また、社会意識を欠いた利己的態度は成立不可能である。自己意識と公共意識とはバランスであり、環境に応じて自己と社会の適度なあり方も変わる。そして時代の価値観と道徳観は変化しつづける。2015/10/14
与那国
2
文章が中途半端で煮え切らない。愚痴っぽい所が多々あり、ブログの延長線上のようなイメージを受けます。内容的には同意・納得できる部分も多いだけに、文章の欠点が少々残念です。2015/02/11
しゅんぺい(笑)
2
かなり昔に読んだのを、今回再読。 好きな著者の本を読み続けていると、おなじ本でも「読め方」が変わってくるのがとてもおもしろい。 自分がこうなったのは他の責任でもあるが、それでも責任を取るのは自分でなければならない、というのが、なるほどだから勢古さんはこうなのか、と思った。 でもこの本は、さすがに愚痴っぽいと思えてしまってあまり好きではないかな。やっぱり勢古さんは、人生論がいい。2014/10/22
goat
2
「自分らしさ」逆に自分に縛られて不自由。元々自分の存在は他者から生まれる。「らしさ」とは規範をもった行動様式。日本人は他人から見る自己像を強く意識。自己承認欲求も強い。家族承認の危機。解決策として自分が正しいかどうかではなく、何が正しいか考えること。つまり自分の相対化。自分の息子を一刀両断する態度が著者らしい。★★★★2014/02/12
Hiroki Nishizumi
2
まぁ書いてあることは事実だが、考察が今ひとつ浅い印象だ…2013/04/11