- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
アジア・太平洋戦争下、三〇〇万人以上犠牲者を出した日本。この「戦争体験」は、悲劇として語られ、現在では反戦・平和と結びつくことが多い。だが、戦後六〇年のなかでそれは、実は様々な形で語られてきていた。本書は、学徒兵たちへの評価を中心に、「戦争体験」が、世代・教養・イデオロギーの違いによって、どのように記憶され、語られ、利用されてきたかを辿り、あの戦争に対する日本人の複雑な思いの変遷をみる。
目次
第1章 死者への共感と反感-一九四五?五八年(遺稿集のベストセラー
戦没学徒の国民化-教養への憧憬
戦没学徒への反感
反戦運動の隆盛
反戦とファシズムの類似性-学生運動批判)
第2章 政治の喧噪、語りがたい記憶-一九五九?六八年(六〇年安保と「戦争体験」の距離
農民兵士たちの心情
「戦争体験」への拒否感-戦中派の孤立)
第3章 断絶と継承-一九六九年?(大学紛争の激化-「わだつみ像」の破壊
天皇をめぐる「忠誠」と「反逆」
戦争責任論と教養の現代)
-
- 和書
- ルミノシティ/ポロシティ