内容説明
アメリカ経済の破綻によって日本社会にも大きな“不安”が広がっている。お金、仕事、病気、老後はどうなるのか? ベストセラー『「狂い」のすすめ』で新しい生き方を提案した著者は、その不安はすべて欲望の裏返しだと指摘する。ではどう生きたらいいか。今の世の中では「少欲知足」すなわち欲を少なくしてケチに生きることで人生は楽になるという。欲を捨てられない人達が大不況を生きるための処方箋。
目次
序章 今の不安はどこからくるのか
1章 不安は見えない欲望の裏返しです
2章 「けちの哲学」を持つと楽になる
3章 心を惑わした大量消費社会のツケ
4章 人生の危機と生活の危機は違う
5章 これからは「少欲知足」で生きる
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かよぴー
14
ケチとは欲を持つな。小欲知足…足(たる)を知って欲を少なくする事。その人の身の丈に合った生活をせよ。あるがままに生きよ。ひとの事を気にするな。見栄をはるな。嫌われてもいいから自分らしく生きよ、生きがいは世間が押し付けた幻、そんなのは持つな。損をする智慧を持て。未来の事なんて分からない事を考えてると不安になるから考えるな・・・ 欲を捨てる事は難しいけれど、今を受け入れて楽しく生きたいものです。2015/04/21
パフちゃん@かのん変更
11
人に嫌われまいと思うな。友達はなくても良い。家族を大切に。自分軸で生きる。足るを知る。ちょっと、「断捨離」に似ていると思いました。2012/07/08
バーベナ
4
並んでいるのに横入りされたり、おつりが足りなかったり、他人に自慢話されたり・・・ということが立て続けに起こる日々ですが、あまり気にならなくなった。簡単に言えば、自分は要領が悪いのだけれど、もう、あえて『損』するぐらいの心意気があってもいいじゃないかと。仏さまの教えって、おもしろいなぁ。2014/06/21
こまま
3
「きっちり損をする智慧をもちなさい」にはハッとしました。どんなに不幸なことがあっても、これもまたおもしろい、そう思えたら楽だろうなぁ。「善いことも悪いこともすべてが縁」はほんとにそうだなって思います。ほとけさまの教えを、いつもわかりやすく説明してくれるひろさちやさんの本は好きです。なかなかこういう境地にはなれないけど^^;2012/05/28
るい
2
森鴎外「高瀬舟」に「足るを知る」という言葉が出てくる。そこからブックウェビングで辿り着いた本。著者いはく、現代人は資本主義のせいで「奴隷の欲望」にのまれている。足るを知り、仏教の「少欲知足」で生きていこうよ、という提案。著者らしい言葉遣いで言うと「けちになれ」ということになる。著者ほど自分の思うままには生きられないけど、普段、周囲の目を気にしすぎていることを反省。何もかも「分別智」で考えず、不安と共に生き、友達にこだわりすぎるのはやめようと思った。2013/08/09