内容説明
仕事中はうつでも、私生活では活動的――。働き盛りの男女に増えている「新型うつ」。従来型うつの常識が通用しない新たな国民病に、医師も患者も周囲もとまどっている。なぜ、雅子さまの療養生活はこれほどまでに長期化したのか。「皇室」という日本社会の映し鏡を通して、気鋭の精神科医が現代人の「心」の病の深層に迫る。
目次
第1章 長期化した療養生活(始まりは「ストレスによる心身の不調」;「育児と公務の両立に悩む雅子さま」は共感を呼んだが…;立たない復帰のめど;皇太子の「人格否定発言」;雅子さまのストレスの正体;精神科医の治療が始まって;「適応障害」と診断したことの波紋;主治医ではないひとりの精神科医として)
第2章 雅子さまの本当の病名は(うつ病と適応障害の境界;複雑化する「うつ病」という概念)
第3章 「新型うつ」の人たち(新型うつの典型例から;新型うつはなぜ増えたのか)
第4章 なぜ治りにくいのか(雅子さまはどんな治療を受けている?;治療にはどんな制約があるのか)