内容説明
「悪い世襲」の筆頭は首相や国会議員だ。かたや「よい世襲」は全国の中小企業・老舗にあり、世襲によって伝統の技術や顧客との信頼関係を継承してきた。世襲による政治の疲弊を批判し、不況や後継者難、M&Aで揺らぐ地場産業の進むべき道を探る。
目次
第1章 世襲を育む日本の風土(世襲の種類 世襲と密接な関係のある家元・名跡・襲名制度 「士農工商」の身分制度にみる社会秩序の維持の支柱 寄らば大樹、「争い」を好まぬ国民性 年功序列、終身雇用、滅私奉公を求める雇用システム 世襲を支える人縁、地縁、業縁の連帯性と結束力 世襲を支えるNo.2軍団の存在)
第2章 世襲の現状と特色・問題点(大企業の世襲 中小・中堅企業の世襲 有力業界の世襲 政界の世襲
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
香菜子(かなこ・Kanako)
34
よい世襲、悪い世襲。荒和雄先生の著書。世襲や二世は悪いとされたり後ろ指を指されることが多いけれど、私は世襲や二世は良い面もたくさんあると思う。親が一生懸命に頑張る姿を見て、親と同じ仕事をしたいと考えるのは自然なこと。それが世襲になったとしてもただの結果論で、世襲が非難されるのはお門違い。世襲に対して不平不満を言うのは簡単だけれど、日本から世襲がなくなったら、きっと今よりずっと悪い社会になる。2019/07/01
佐島楓
18
「新・世襲力」と帯にあるけれど、結論を読んでも「そうだろうな」と想像できる範疇のことしか書いておらず、全体的に底の浅い印象を受けた。辛口で失礼いたします、残念である。2014/01/19
讃壽鐵朗
0
極めてユニークな見地から書いた本
貧家ピー
0
政治家の世襲に対する批判が強い。社内外に後継者がわかる・無駄な後継者争いが必要ない・後継者育成に時間を掛けることが可能なことから、中小企業では世襲は悪くないと考えるようになってきた。2014/01/09
Tamy
0
一番悪い世襲は政治家ってことか。2009/08/05