大本営が震えた日

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大本営が震えた日

  • 著者名:吉村昭【著】
  • 価格 ¥693(本体¥630)
  • 新潮社(2013/06発売)
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  • ISBN:9784101117119

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内容説明

昭和16年12月1日午後5時過ぎ、大本営はDC3型旅客機「上海号」が行方不明になったとの報告を受けて、大恐慌に陥った。機内には12月8日開戦を指令した極秘命令書が積まれており、空路から判断して敵地中国に不時着した可能性が強い。もし、その命令書が敵軍に渡れば、国運を賭した一大奇襲作戦が水泡に帰する。太平洋戦争開戦前夜、大本営を震撼させた、緊迫のドキュメント。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yoshida

156
対米英蘭戦の開戦直前の日本。慎重を期した緻密なプランも想定外のアクシデントが起こる。大本営等、軍及び政府首脳は「戦争」という巨大な国家プロジェクトに苦心する。まさに綱渡りの連続の中で行われた、真珠湾攻撃とマレー・香港・シンガポール攻略。開戦直前に出された所謂「ハルノート」からも、対米戦争が避けることが出来ない状況であったことが分かる。望まぬ開戦となった対米戦争の結末を私達は知っている。それだけに余りの損失に愕然とする。戦争は相手のあること。望まぬ開戦に追い込まれた日本政府の苦悩と国民の苦しみを見る作品。2018/06/14

ehirano1

140
御前会議から第二次大戦開戦までの僅か一週間の陸海軍第一部隊の極秘行動の全てを事実に基づいて再現した様は、半藤一利さんの「日本のいちばん長い日 運命の八月十五日」を思い出しました。併せて、著者(吉村昭さん)には司馬遷が乗り移ったのではないかと錯覚してしまいました、凄い!2021/01/17

at-sushi@ナートゥをご存知か?

93
真珠湾と南方への太平洋を跨ぐ同時奇襲攻撃。作戦の正否を別つのは計画の完全な秘匿。その一分の綻びも許されないロジスティクスに焦点を当てたドキュメンタリー。 作戦命令書を載せ敵地で遭難した航空機の捜索と破壊、タイ政府との瀬戸際外交、国内外の目を眩ますための数々の偽装工作etc 歯車の一つとして悲壮な覚悟で職責を果たした軍人や官吏、技術者達の努力が、やがて国土を焦土と化すことに帰結するというのは、やりきれない皮肉である。 2021/01/02

kinkin

91
初版が昭和43年とある。戦後23年だから出征し戦闘に関わった人や周囲で命を落としたり怪我をした人々がまだ若かった頃だと思う。今年は戦後70年、戦争を体験し記憶に残っている人は当時に比べずっと少ない。昭和16年、太平洋戦争の火蓋を切った真珠湾攻撃前に起こった事実を吉村氏の冷徹な目で書かれている。秘密命令書や隠密作戦が行われていたことを初めて知った。しかしまだまだ表面に現れていない史実も多くあったと思う。そのことを語りまとめ、語り継ぎ書き残す作者のような人物がいなくなることは残念に感じた。2015/08/12

ehirano1

88
独ソ戦開始に伴い、松岡外相は「即時対ソ開戦」を強固に主張。これと大本営陸軍部の伝統的な北進論と利害が一致し、朝鮮駐留部隊が満州へ。そして、これが後の大悲劇へと・・・。後世から見るとこれは明らかに「死亡フラグ」。ここから得られる教訓は何かを考えて行動するのが後世人の役割ではないかと思いました。2023/02/08

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