内容説明
パチンコ業界を解剖するノンフィクション
国内のパチンコ人口、1500万人。全国には1万店を優に超すホールがある。「鉄火場」では日々巨額のカネが動く。その市場規模は米カジノ産業をはるかに凌ぎ、自動車などの基幹産業にさえ匹敵する。しかし、位置付けはあくまで「ギャンブルではなくレジャー」。警察による裁量行政と業界支配は揺るがない。結果、ホールは「巨大な密壷」と化し、無数のアリがたかる。結果的に割りを食うのはファンである。ホール経営者、メーカー幹部、カバン屋、ウラ屋、ゴト師から警察官僚まであらゆる「業界関係者」に直撃取材。パチンコ産業に潜む「闇」を浮き彫りにする。
目次
1章 パチンコと警察の「銀球癒着」
2章 悪徳ホール「搾取の手口」
3章 神出鬼没!ゴト師たちの「裏技」
4章 パチンコに寄生する「周辺産業」
5章 吸い込まれた「カネ」の行方
6章 「30兆円産業」に明日はあるか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆいまある
83
ミン・ジン・リーの「パチンコ」では、パチンコ店経営は立派なビジネスとして書かれていた。だが国内での扱いはどうだろう。賭博であるにも関わらず建前上は遊戯ということになっていて、3点方式景品交換が前提。このグレーゾーンにかつては反社が漬け込み、今は警察OBが甘い汁を吸っているとある。パチンコ店はメーカーが人気台を置かせてくれないと儲からないシステム。この業界に無知な私には読みにくい本だったが、パチンコで儲かったお金が北朝鮮に流れてテポドン飛ばしてるとか筆が滑り過ぎな箇所もあり、どこまで本当か分からない内容。2024/04/16
k5
66
シリーズ悪役の変遷。私が子供の頃(昭和)は父親もやっていたし、それほど悪いものと思っていなかったんですが、やがて北朝鮮の資金源と言われたり、『ウシジマくん』で廃人製造機として描かれたりするうち、イソジンの会による魔女狩りも多くの人に支持されるようになりました。本書はメーカーやホール、警察との癒着はもちろん、裏ロムやゴト、周辺機器まで取材してあり読みごたえがありますが、「営業自粛しない」などという言いがかりでは叩くのに、ギャンブルとして本格的に規制しないという、政治との謎の距離感の部分は謎のままでした。2020/08/12
しーふぉ
29
カジノ法案で依存症対策云々言うのならパチンコはどうなんだ?と疑問を持っていた。誰がどう見てもギャンブルなのに、景品を介在させてグレーにさせているが、きちんと法整備するべきですよ。 2019/03/26
boyblue
7
パチンコなんて関係ないと思っている皆さん。パチンコ産業の規模がオーストラリアのGDPを超えているんでっせ。一国の経済規模に匹敵する産業が未だ深い闇のベールに包まれてるとしたら気になりませんか?2010/06/03
レコバ
4
桜の代紋を掲げる日本最大の暴力団のしのぎとなっている為、自浄作用の効かない業界という話。15年以上前の本なので、言及はないがカジノ法案こそが彼らが光の当たる世界に踏み込むだめの橋頭堡なのだろうか。2019/06/19
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