徳間文庫<br> 草原からの使者 沙高樓綺譚

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徳間文庫
草原からの使者 沙高樓綺譚

  • 著者名:浅田次郎【著】
  • 価格 ¥550(本体¥500)
  • 徳間書店(2014/12発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784198929077

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内容説明

議員秘書が語る総裁選の裏に隠された秘密、若くして財閥を継承した御曹司の苦悩、高名な大馬主が競馬場で出会った謎の老人、アメリカ人の元大佐が語る「もうひとつの退役」――各界の名士が集う秘密サロン「沙高樓」で、私はまたしても彼らの数奇な運命に耳を傾けることになった……。驚愕と戦慄! 玲瓏たる筆致で描かれた浅田次郎版百物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ehirano1

62
「・・・ドイツは本音と立前が同じもの。イギリスは本音より立前。アメリカは立前より本音、というわけですね。この原則を知っていると、三つの国が歩んだ近代の歴史がとてもよく理解できます(p142)」。これは興味深いです。ドイツは馬鹿正直ということでしょうか・・・・・。2019/09/14

ehirano1

61
「闇は生きながらにして死を容易に仮想できる場所であったし、同時にあらゆる想像の母でもあった。つまり学問に頼らずとも、おのずと哲学をする環境を、少なくとも私たちの世代までの子供は持っていた(p236)」。“闇”の持つ陽と陰の性質ですね。闇と言えば“陰”の方ばかり顕在化されがちですが、“陽(闇に陽というのも変ではありますが・・・)”についての言及は確かに興味深く、“あらゆる想像の母でもあった”というのは思わず膝を打ちました。また、学問と哲学への言及にも再び膝を打ちました。2020/10/10

うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)

52
「沙高樓」は南青山の一角に聳え立つ高層ビルの最上階にある。そこでは各界の名士たちによって門外不出の貴重な体験が語られ・・。「宰相の器、終身名誉会員、草原からの使者、星条旗よ永遠なれ」全4話。沙高樓綺譚第2巻。手に汗握る緊張感が伝わってくるお話ばかりでした。相続人を決める勝負を描いた「草原」は浅田氏だからこそ書けるお話だなと思いました。ある政治家の総裁選を描いた「宰相」はラストの会合シーンは読み応えがありました。ただ、日本人女性と結婚したアメリカ人の話「星条旗」は何だかなぁという感じでした。★★★2012/09/22

ehirano1

51
文句なしで「星条旗よ永遠なれ」を推します。下ネタ満載ですが思わずのめり込む内容です(下ネタにのめり込むわけではないです)。コミカルでセクシャルではありますが、既婚中年男性の当方には共感する箇所多しでした(下ネタにではないです)。2018/06/10

shincha

50
砂高櫻奇譚の第2弾。4作の中編集。「宰相の器」「終身名誉会員」「草原からの使者」「星条旗よ永遠なれ」。どれも面白かったが、浅田次郎さんのギャンブルへのこだわりのようなものも垣間見れてた「終身名誉会員」と「草原からの使者」が面白かった。人間の欲深さと偶然か、必然か、神からの啓示か…。百物語形式で進む本作品、浅田次郎さん書き続けてくれないかなぁ。2024/02/13

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