- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
令嬢たちの才能や個性を生かす道が限られていた明治期、社会は「嫁は美貌が第一」という風潮だった。そのため彼女らは、美白、ダイエット、整形手術と美に磨きをかける。お嬢さまの秘められた実態を明かす。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Nat
40
明治のお嬢様の生活を、垣間見ることができました。お嬢様の望ましいゴールは、素晴らしい殿方との結婚だそうです。その反面、明治時代は華族の方々の約半分が妾をもっていたそうです。特に徳川慶喜は2人の妾に20人もの子どもを生ませたとのこと。しかも成人した12人のうちの7人の女の子は、みんな華族や宮家へお嫁入り。妾腹の子でも正妻の実子と同等に扱われたのは、元将軍の威光でしょうか。その他にも、今とは桁違いなお屋敷生活などを知ることができ、興味深かったです。2020/10/07
ばう
35
★★明治の華族のお嬢様達の日常が色んな面から調べられていて興味深い本でした。お姫様の様な生活をしているかと思ったら、案外質素な生活をしていたり、ファッションや美容、ダイエットの話題に興味を持っていたりして、関心事は今の女性とそんなに変わりは無いのかなと思いました。でも「畜妾届」なる物を内務大臣に届出る時代もあったとか。お妾さんが同居する生活をしていた女性達は何を考えて生きていたのかな?2015/05/30
なお
23
図書館本。上流階級はすごいわぁ。家が広すぎて食事が冷えるとか(*゜▽゜)_□でも、自由が無い。明治のセレブな生活が分かりやすかった。2016/12/10
なにょう
21
★明治のお嬢さま。本書では1880年代出生の華族のお嬢さんを中心に…お嬢様はやはり、美貌が大事。お婿さんにはお金がなくちゃ。今とそんなに変わらないという。★日露戦争を契機に、上流社会の婦人たちの社会参加が加速した。慰問活動や看護に従事する人が出現。また戦争未亡人の困窮ぶりを見て、若い女性が教育・就業の大切さを自覚し、高等教育機関に殺到したという。★今も生きてくのが大変なのは変わらないけど。結婚するしない、男女交際は自由。余程、物資的に豊かだし。2016/03/03
シルク
19
いや~ん……(*´Д`) 面白かった~v 特にコレ→ 「この名人が撮影した美人写真は、たちまち観客たちの評判になり、岩崎俊弥もそれを見るなり、魂が抜けたようにフラフラになってしまった。ついに、彼女と結婚できなければ、この世に生きている甲斐はない、とまで思いこんで、博覧会見物の数日後には病気になってしまった。」(p.252)……岩崎俊弥(1881-1930)は旭硝子の創業者。岩崎財閥の二代目当主だ。彼は博覧会に行って、……寝込んでしまった。医師の診断名は恋煩い。展示されていた美人の写真に一目惚れしてしもて。2018/06/23