内容説明
人間のさまざまな妄想を取り扱うエフ博士の妄想銀行は連日大繁盛。しかし博士が、彼に思いを寄せる女から吸いとった妄想を自分の愛する女性に利用しようとしたのが誤ちのもとだった――奇想天外なユーモアのあふれる表題作。ほかに、道で拾った風変りな鍵に合う鍵穴を探すことに情熱を傾ける男の物語『鍵』、人生修行に出て説教癖のついたロボットの話『人間的』などS・S32編。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
223
妄想は星の数。星さんの妄想力は流石ですね。そして、皮肉も効いてる。( ¨̮ )。『信念』って言う作品は、他の作品と風合いがちょっと違っていて面白いですね。どんな事であれ、一念岩をも通す思いで事に当たれば、相応の結果が付いてくるって言う事なのでしょうかね。オチは途中で透けるのですけど、こう言う話も良いなぁと、思いました。(๑❛︎ڡ❛︎๑)。妄想族御用達。2021/09/10
nanasi
170
カバーデザインは真鍋 博さんです。都筑 道夫さんが解説をしています。表題作を含めショート・ショートが32編収録されています。個人的に「鍵」と「古風な愛」がおすすめです。2013/09/10
おくちゃん👶柳緑花紅
138
【2021新潮文庫の100冊】かなり昔に書かれたはずなのに、今でも充分新しい!その時考えられた近未来は、そのまま現代でも近未来。やぁ、とても面白く読んだ。あるスパイの物語/あの読友さんを思い出す(笑)住宅問題/家賃が無料なのには深い訳が。半人前。繁栄への原理。長生き競争。そして表題作の妄想銀行。星新一さんのショートショートを読むと今年も夏がやってきたと感じる。夜になってもまだ暑い今日読了。2021/07/17
Tetchy
132
オイラの星新一ショートショートランキング第1位の「鍵」が入ってるだけで、この本は読む価値がある。他の作品も面白いが、なんといっても「鍵」!これに尽きる。2008/09/03
hit4papa
115
著者の本を読んでいたのが中学生の頃。大人になってから手に取らなくなったのは、自分の中ではジュブナイルに位置づけていたからだと思います。今あらためて『妄想銀行』を読むとどの年代でも、どこの国でも楽しめるような作品に仕立て上げた、著者の普遍性への指向を感じます。喜怒哀楽といった情緒を削ぎ落とし、一歩引いたところから淡々と紡ぎだされる作品。作中の人物や出来事に没入できないだけに、かえって作品に込められたメッセージが強く心に刻みこまれます。これが著者のきっちりと計算されたテクニックなのだと思います。【協推賞】2019/10/14
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