内容説明
人間のさまざまな妄想を取り扱うエフ博士の妄想銀行は連日大繁盛。しかし博士が、彼に思いを寄せる女から吸いとった妄想を自分の愛する女性に利用しようとしたのが誤ちのもとだった――奇想天外なユーモアのあふれる表題作。ほかに、道で拾った風変りな鍵に合う鍵穴を探すことに情熱を傾ける男の物語『鍵』、人生修行に出て説教癖のついたロボットの話『人間的』などS・S32編。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
徒花
293
ついさっき読み終わったばかりのはずなのに記憶に残っているのが表題作であり最後に収録されていた『妄想銀行』しかないというのが時代に左右されない淡白さを追及した星新一クオリティ。肝心の『妄想銀行』は割りと終わり方が好きなパターンなので気持ちよく読了できた。2016/02/22
mae.dat
222
妄想は星の数。星さんの妄想力は流石ですね。そして、皮肉も効いてる。( ¨̮ )。『信念』って言う作品は、他の作品と風合いがちょっと違っていて面白いですね。どんな事であれ、一念岩をも通す思いで事に当たれば、相応の結果が付いてくるって言う事なのでしょうかね。オチは途中で透けるのですけど、こう言う話も良いなぁと、思いました。(๑❛︎ڡ❛︎๑)。妄想族御用達。2021/09/10
nanasi
170
カバーデザインは真鍋 博さんです。都筑 道夫さんが解説をしています。表題作を含めショート・ショートが32編収録されています。個人的に「鍵」と「古風な愛」がおすすめです。2013/09/10
おくちゃん🍎柳緑花紅
137
【2021新潮文庫の100冊】かなり昔に書かれたはずなのに、今でも充分新しい!その時考えられた近未来は、そのまま現代でも近未来。やぁ、とても面白く読んだ。あるスパイの物語/あの読友さんを思い出す(笑)住宅問題/家賃が無料なのには深い訳が。半人前。繁栄への原理。長生き競争。そして表題作の妄想銀行。星新一さんのショートショートを読むと今年も夏がやってきたと感じる。夜になってもまだ暑い今日読了。2021/07/17
Tetchy
124
オイラの星新一ショートショートランキング第1位の「鍵」が入ってるだけで、この本は読む価値がある。他の作品も面白いが、なんといっても「鍵」!これに尽きる。2008/09/03
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