出版社内容情報
思いがけないきっかけでよみがえる一生に一度の恋、そして、ともには生きられなかったあの人のこと――。大胆な仕掛けを選考委員に絶賛されたR-18文学賞大賞受賞のデビュー作「カメルーンの青い魚」。すり鉢状の小さな街で、理不尽の中でも懸命に成長する少年少女を瑞々しく描いた表題作他3編を収録した、どんな場所でも生きると決めた人々の強さをしなやかに描き出す5編の連作短編集。
内容説明
思いがけないきっかけでよみがえる一生に一度の恋、そして、ともには生きられなかったあの人のこと―。大胆な仕掛けを選考委員に絶賛されたR‐18文学賞大賞受賞のデビュー作「カメルーンの青い魚」。すり鉢状の小さな街で、理不尽の中でも懸命に成長する少年少女を瑞々しく描いた表題作他3編を収録した、どんな場所でも生きると決めた人々の強さをしなやかに描き出す5編の連作短編集。
著者等紹介
町田そのこ[マチダソノコ]
1980(昭和55)年生れ。2016(平成28)年「カメルーンの青い魚」で「女による女のためのR‐18文学賞」大賞を受賞。翌年、同作を含むデビュー作『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』を刊行(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
のいじぃ
670
読了。小さな町で生きていく人たち、目の前の世界を受け入れていく人たちの短編連作集。表紙に惹かれて購入。R18文学って何だと思いつつ、数カ所、直接的な表現があるだけで、他の女性作家が描く一般のものとの違いが分からなかった。内容も初めて触れる人、感性豊かに共感できる人には良いのかもしれないけれど、個人的には目新しさを感じることもなく、先に「コンビニ兄弟」を読んでしまっていたので似たような話だな、と。作者は「この層」に何かしら思い入れでもあるのだろうか。クラスの女子達も「いかにも」的。とりあえず、野良は逞しい。2021/06/20
青乃108号
612
旬の人気作家、町田そのこ のデビュー作だ。期待して読み始めたぞ。5話収録の連作短編集。1話目はわりとカジュアルで読みやすいが、2話、3話と読み進めるうちに段々と重苦しくなってくる。最終話なんて、この世の地獄を読まされている様で何でこんな辛い話を俺は読んでいるんだと放り出したくもなったが、ここまで読んでしまってそういう訳にもいかず、最後まで読んだら、ははあ、そこに繋がるのか、という今ではよくある仕掛けの本になって。デビュー作だけあって1話目を除き、文章や構成がこなれていなくてその分読みにくくて俺は疲れたよ。2025/11/05
ニカ
529
あとがきにもあるが、それぞれの章の出だしが美しく、引き込まれる。逆に物語の内容はどれも心の中を抉られる様な、痛々しくて、切なくて、悲しいものが多かったが、最後に希望が残る様な終わり方が殆どでホッとした。2021/07/28
ハッピーえんど
518
5編の連作短編集ですが、各作品が少しずつ繋がっている構成が素敵。 特に最後はああそうだったのか!という気持ちになりました。 どの作品も最初の1文がショッキングでびっくりします。 生き辛さを抱える登場人物たちに思い雰囲気も感じますが、読み進めていくうちに気持ちがほぐれていきます。 各作品にちょっとロマンチックなタイトルが付けられていて物語がそれに重ねられているのも素晴らしいと思いました。 個人的には表題作の「夜空に泳ぐチョコレートグラミー」が好きです。2025/09/20
あきら
469
一つ一つの短編が交錯して物語が作られていく。思わずページを何度もめくり戻してしまいました。 短編のはじまりの一文がすべて素敵で、一瞬で興味を持っていかれました。面白かった。2021/04/03




