内容説明
隣国フーバニア偵察を父に命じられた、人呼んで「役立たずの男」、画家志望の青年エラード。唯一の資料、100年前に書かれた地誌を頼りに出発するも、巨大な鳥や蜻蛉が跋扈する不思議の国で旅は苦難続き。彼の窮地を救ったのは……
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
秋製
22
不思議な力が満ちている土地、フーバニア。おっかない生き物や変わった生き物・植物などが沢山あった。未知なる土地に単身で向かう羽目になったエラード。人の持つ欲が自滅を誘い込むところは、怖くもありまた悲しくもあった。2013/11/20
かや
6
フーバニアの不思議な動植物たちの描写が凄く素敵だった。本当にフーバニアがあれば良いのに。クロアシミミギツネとミツユビウマヅラとオオシロトリに会って虫蜜糖を舐めてみたい。こんなに不思議で素敵な体験ができたエラードが羨ましい。後半はハラハラしたけど、カリカテリアがフーバニアを侵略できない理由というのがまた不思議に満ちていておもしろかったし、仲良くなかった兄弟が和解したところが良かった。きっと両国の関係はエラードやネイリン、シグベルト陛下によって良くなるんだろうな。2016/11/19
Marina
3
歩いて行ける島にとんでもない生態が!?前の地誌を書いた人がどういういきさつであれを書いたのか知りたいですね。(もういっそ書かない方がよかったくらいの内容に思わず笑いが。)しかし、人外小説家、おみごとな想像力です。ちょっとフーバニア国を見てみたい気になりました。(でも怖いからちょっとでいいです。犬サイズの蜂って…。泣きそう。)2013/03/31
間立
3
未開の土地を探検する前半がわくわく。不思議な植物、危険な動物、未知の自然現象、すべてが新鮮に映るエラードは得意の絵で全てを記録していく。だけどエラードくん、ちょっとバカだった。帰国したエラードくん後半ではフーバニアの特産物も地形も政治体系もなにもかも国に報告してしまう。そんなんしたら戦争しかけるのは当たり前じゃん考えなしばかーっ! 「僕のせいだ……」と落ち込みながらもさらわれたデリゲード(フーバニアの有力者)を助けだしたり若い国王に説教したりと大活躍。頭は弱いし運動もできないけど良い人だったらしい。2012/02/27
sa-ki
3
フーバニア固有の動植物や風俗にとても興味を惹かれた。ちびの可愛らしさと頭の良さがたまらない。2010/01/31
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