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内容説明
なぜ日本社会は学会を嫌うのか。保守化・巨大化した組織は、これからどこへ向かうのか。勤行、教学、折伏、財務──学会員の日常とは?社会学者が知られざる実像に迫る、批判でも賞賛でもない、はじめての学会入門。
目次
1章 学会員たちの信仰生活(学会員になるということ;学会員たちのプロフィール ほか)
2章 創価学会の基礎知識(創価学会の歴史;日蓮と日蓮宗 ほか)
3章 創価学会についての研究(初期の創価学会研究;学術的な研究と評価 ほか)
4章 創価学会の変化(創価学会の変遷;日蓮正宗からの分離 ほか)
5章 これからの創価学会(自民党との接近;自民党とよく似た構造 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
香菜子(かなこ・Kanako)
27
創価学会の研究。玉野和志先生の著書。創価学会の歴史や創価学会と日本社会の関係をわかりやすくまとめた良書です。2018/10/09
ベンアル
11
ブックオフにて350円で購入。創価学会は日蓮宗を引き継いだ宗教であり、朝夕の勤行と月1回の座談会がメインで、学会員の寄付で活動している。戦後は他宗教の仏壇の焼き払い、熱心な勧誘、批判的な出版の差し押さえがあり、日本社会から嫌われていたが、今は落ち着いている。中立的に概要や歴史についてまとめられており良かった。2023/12/24
魚京童!
9
わからんなー。2014/11/18
KJ
8
世界に唯一人でも救われたと感じる人間が居れば宗教に存在する意味はある。毎日の具体的な行為を通して生活のリズムを維持する。他者と苦悩を共有する事で孤独を癒す。外部に危害が無ければ創価学会の幸せにするシステムは合理的とも思える。御利益第一主義との批判もあるが幾ら高尚でも誰も救えなければ価値が無い。利益誘導型の政治で格差の是正を図って来た戦後の自民党は小泉改革を経て富裕層中心に舵を切る。切り捨てられた中間層の補完を公明党が担うとすれば現在の自公連立の構図も理解出来る。異なる階層が平等に暮らす為の思想が問われる。2021/12/04
RulywoFulci
6
なかなか面白かった!創価学会・公明党に社会学的にアプローチした一冊。学会員の日常から『勤行』『教学』『折伏』という「行為」の社会学的な意味合い、日蓮から始まって今日の創価学会までの歴史的な流れ、先行研究の紹介や、海外での評価、学会員・公明党の社会的地位の変化まで、じっくり調べられている印象。特に社会党や共産党の支持者と学会員が社会階層的に重なっていて、支持を競い合う関係にあったことあたりが面白かった。その後の自公政権における補完関係なども含めて。宗教としてではなく、社会の中の創価学会に興味のある人は是非。2021/12/18