内容説明
あなたに最適な知的創造のヒントがここにある。常に心構えを柔軟にしておくコツから忘却の効用、雑談のすすめ、メモをとる是非や本の読み方まで著者の実践法を紹介します。個性的な思考スタイルを身につけ、知的創造性を発揮するための実践トレーニングが満載の一冊。あきらめていたユニークな発想ができるようになる知的習慣術。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
肉尊
76
詰込み式教育は糞詰まりがあまりにも多く、便秘人間を作り出している(p23)と語る著者。その閉塞感から脱却するためには、やはり何か表現を生み出すこと、つまり芸術に携わることが必要だと感じた。そのアイデアはふとした瞬間に現れ、露と消えるものなので、その瞬間を逃してはならない。そのときは必要だと感じた知の断片も、時の精査を受け、無用となるかもしれない。それも一つの収穫。この本が様々な知のフィルターを濾した後の結晶だと思うと、とても贅沢な読書だったと感じる。著者と有意義な時間の共有ができる一冊。2023/01/26
佐島楓
41
今の私には今一つアピールしてこない本であった。残念である。2018/07/20
Tadashi Tanohata
27
仕事のことを悶悶と考えながら、さほど集中することなくページを進めていると、なんの脈絡もない仕事と先生のヒントがピンと繋がる、閃いた一瞬だ。「思考の整理学」に次ぐ外山先生の2冊目だか、まんまと「知的創造」を体現する。そう「われ考う、ゆえにわれあり」。考う先に文化があり、情緒がある。さて、閃いた一案は成就するのか否か。先生曰く「どちらでもよい」2019/02/10
ショウジ
15
この著者の方の本はどの本も読みやすい。また読もうと思います。2022/10/10
baboocon
15
知的創造とは、アルコールにたとえればカクテルではなく醸造酒。他人の考えの単なる混合せではなく、素となる着想を寝かせ、発酵させて生み出すもの。そのような二次的ではない、一時的創造のヒントとなるエッセイ集。忘却や比喩、雑談に出家的状況、書くスタイルなどアイデアが生まれやすくし、それを形にするための土壌作りに著者や過去の科学者、文筆家達が様々な工夫を凝らしてきたことがわかる。「思考の整理学」と合わせて読み返したくなる本。2011/07/18