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内容説明
枯山水に立ち現れる深山幽谷、白砂に広がる禅の小宇宙。息を呑む“京の絶景”は、禅の庭にこそある! 世界遺産として登録されることも多い幾多の京都の禅寺の中から21の名庭を厳選し、禅僧ならではの視点から庭に込められた禅的な悟りを紹介し、世界的庭園デザイナーならではの視点から遙か先達の作庭意図を読み解く、今までにない「京の禅の庭」決定版解説書! 庭の平面図付きで、深く濃い見方が分かる。
目次
大徳寺龍源院―北庭に仏教の宇宙観を表現
大徳寺大仙院―石と砂で描かれた破墨山水画絵巻
大徳寺黄梅院―緊張感あふれる破頭庭に悟りの境地を観る
龍安寺―「無」を表現する枯山水庭園の傑作
妙心寺退蔵院―画聖・狩野元信の組んだ石庭
妙心寺大心院―三尊石を祀る庭園は“もうひとつの本堂”
南禅寺本坊―小堀遠州による配石の美の境地
南禅寺南禅院―穏やかな自然に満ちた静寂の庭
南禅寺金地院―徳川家の繁栄を讃える金地院崇伝の庭
南禅寺天授庵―古庭の趣を今に伝える池泉庭園〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みみりん
5
日本庭園デザイナー 曹洞宗の住職が紹介しているので、禅宗のこと、寺院の作り、庭の意味も解説されていて歴史もよくわかった。次回京都に行く前に再読しなくては。夢窓国師がどんな人なのかがわかった。今は京都に行かれないが鎌倉の瑞泉寺も夢窓国師が関わっているそうなので落ち着いたら訪れてみたい。図書館本だが手元に持ちたい本。2021/01/10
志村真幸
1
著者は曹洞宗の住職。同時に庭園デザイナーでもあり、セルリアンタワー東急ホテル日本庭園、ベルリン日本庭園「融水苑」などを手がけてきたという。 本書は、京都の名庭21箇所をとりあげ、わかりやすく解説したもの。 とりあげられているのは、大徳寺龍源院、竜安寺、妙心寺退蔵院、南禅寺本坊、天龍寺、西芳寺、鹿王院など。 庭園の成り立ち、その意味、作庭者、感傷の手引きなど、実に詳しく丁寧に教えてくれる。本格的な内容であり、単なるガイドブックの域を超えている。 じっくりまじめに知りたい人向け。 2018/08/06
ムカルナス
1
鶴島、亀島、三尊石といった庭園用語によるガイドブックは他にもあるが用語の意味と背景、石の置き方のポイントまで解説してくれていて勉強になった。またお寺の歴史についてもお寺の由緒書きに掲載されていないような裏事情?も解説されていて興味深い。2015/07/05
Rollin'
1
本を片手に庭めぐりをしたくなった。禅宗は深い。2009/02/07
愛理ちゃん88
0
庭の図面入りの作庭士でもある枡野先生の本格的な本。この本を見て正伝寺に行った。静寂の中に包まれた古刹だった。2013/10/12