内容説明
城南銀行五反田支店の次長・秋野智之は、部下の森村茜が担当する顧客に謝罪するため、顧客の別荘がある箱根に茜とともに向かう。その帰り、ふとしたきっかけで涙を見せた茜に、智之は胸がつまるような息苦しさを覚える。次第にお互いの距離が近づいていく二人だが……。妻子ある銀行員を主人公に、リアリズムの名手が描く、心を深く打つ恋とその人生の行方……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
choco
33
40代銀行員。家庭も大切。恋愛する気は毛頭なかったにしても、流れで部下に恋心を抱く心境はなきにしもあらず。身近なありそうなお話。妻の強さにやはり共感。2015/02/27
JILLmama
32
ありそう。ありそう。リアルでした。 不倫なのに純愛だった。好きになっちゃうのは仕方ないもん。切なかったー。でも...家族は大切。 あまりドロドロせずさっぱりした読了。2021/05/07
ユウ
25
物語は淡々と進んで行くが,その描写に過不足が無く,尚かつとても丁寧に描かれている。智之と茜が惹かれ合い,距離を保とうとする葛藤と,その距離を破壊する本能の描写が非常に巧くて苦しくなった。個人的に智之の誰かを責めたり巻き込んだりせず静かに責任を取り皆を守ろうとする姿勢は,男らしいと思った。辞令が出てから伊豆川に電話をしたシーンと,娘の鈴花と墓参りに行ったシーンが好き。不倫の話だが,智之の人柄が良いので嫌悪感も無く後味は悪くない。でも『ささやかな永遠のはじまり』から比べるとやや物足りない。2014/02/02
きのぴ
23
アンソロジーで出会った作家さんで、長編を読むのは初めてだったけど、私この作家さん好きかもしれない…!不倫の話だけど、不倫している二人に嫌悪感をだくことなく、むしろ応援したいような気持にさせられた。他の方のレビューを読むとわりと酷評だけど(苦笑)、私としてはとても面白かった。「プラトニックな関係だからこそ、ふたりだけの時間がこんなに楽しく、そして切ないのだ。」って分かるわ~。結局男と女って肉体関係を持つまでが一番盛り上がるんだよね。この二人なかなか肉体関係もたないからそれまで突き動かされるように読んだ(笑)2016/06/27
あつひめ
22
男40過ぎにもなると次は30代にやり残してしまったときめきにユラユラしてしまうのだろうか?まじめでできる男ほど陥りやすい?そしてそんな男を熱い視線で見つめる女もまじめでできる女・・・。何をどう言い訳しても妻の立場からしたら裏切りですものね。男目線での不倫もの・・・「俺を信じてくれ!」いったい何を信じろっていうのかなぁ・・・彼女とはほんの遊びだよ・・・家庭が大切なのはわかっているから・・・って意味なのかなぁ・・・。あれが男の本音かもね。家庭が安定しているから火遊びしちゃう・・・。2011/03/18
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