内容説明
秀吉の“紅羊羹”を超える羊羹を作れ――。直江兼続より、来年の関白主催の花見の会での、上杉家の羊羹作りをすることになった庄九郎。まだ練り羊羹を味わったこともなかった、庄九郎の戦いが始まった。さらに、雪国越後ならではの羊羹を求めていたが……(「羊羹合戦」)。国学者・荷田春満が忠臣蔵の一件に関わっていたという、「桂籠」。亡き父親の想いを胸に、藩主の命による黒鯛釣りに士道を尽くす男を描く「釣って候」など、さまざまな趣向を凝らした全8篇。2009年のNHK大河ドラマ「天地人」原作者による、珠玉の時代小説集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キムチ
32
肩のこらない一冊・・とはいうものの、脳裏に残らない。筆者は「天地人」の原作を書いた方だが短編ものを読むのは初めて。襞に溢れる情感が薄いというか・・うむ~おりしもNHKで放映していた祇園祭にまつわる財宝と徳川施政との金銭癒着。そう行ったトリビアを求めるむきには楽しいかな。つぶれてしまった駿河屋の羊羹を食べたくなった。2014/07/23
Yukihiro Nishino
13
読みやすいが内容の濃い短編集。表題作の「羊羹合戦」の最後のどんでん返しなど、どの作品も素晴らしい。2018/02/25
naolog
9
面白い。戦物語はないけれども、戦国時代の各人の生き方が見えてくるようで。2017/03/14
sin
9
歴史の表舞台に立つ武将を脇で支えた関わった人たちの8本の短編話。水野勝成の流浪期間、家康の伊賀越えを助けた茶屋四朗次郎。 表題作は直江兼続に太閤の茶会で出す羊羹を作るために苦闘する渡辺庄九郎、彼の作る羊羹の出来はいかに。 2013/07/31
へたれのけい
6
ひねり過ぎない、程よい「落ち」が心に素直に入り込みます。天地人は少しばかりズレを感じたのですが、この短編集は快感。一日中信号に引っかからなかったドライブ並みの心地よさ、かな。2015/09/02
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