内容説明
銀座で見かけた妖艶な和服美人の後を追って着物の展示会に迷い込んだ伊集院大介。彼女の依頼で「幻の友禅」を探すことになる。そんな折、熱心な着物コレクターが惨殺される。謎の美女、激しく対立する着物作家兄弟、連続する殺人……。事件の輪郭すらつかめない伊集院は惑い、悩む。(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ち~
29
【伊集院大介シリーズ14】街で見かけた着物姿の絶世の美女に魅了され、後をつける大介。辿り着いた着物の展示会で毒殺事件が起き、美女から行方が分からなくなった《幻の友禅》の捜索の依頼を受けた。終始、何に興味を持ったのかあやふやな大介、第二の事件の頭部切断の意味など、スッキリしない所が多い。人間国宝の息子で着物作家の双子兄弟の確執と、美女の人間模様はそこそこ楽しめるが、ミステリーとしては微妙かな。著者の着物への情熱に満ち溢れたが故の600ページ超えといったところか。 2022/03/09
白いカラス
5
久しぶりの栗本薫さんの伊集院シリーズです。女郎蜘蛛の自分の手を汚さずに殺戮を繰り返す様が何ともいえません。本当は続編を望みたいところですが、残念です。2017/08/31
kagetrasama-aoi(葵・橘)
4
伊集院大介シリーズの第二十四作目。伊集院さんの透明感というか俗っぽくないところと、”女郎蜘蛛”の友納比紗子の対比が素晴らしいお話。そして作者さまの着物に対する愛情が詰め込まれていて、思わず涙しました。諫早照秋も凄く魅力的な人物!女郎蜘蛛を完膚無きまでに叩きのめす続編希望したくなりました……。(今となっては詮無い事ですが。)私は一般的な中流の暮しをしているので、何百万円もする作家物の着物とは縁がないのですが、着物文化の存続のためにお金持ちにそういった着物や帯を買って欲しいなぁ……と読んでいて(続く)→2017/06/04
kaizen@名古屋de朝活読書会
4
和服の似合う女性。 和服の作家。 女郎蜘蛛とはよくいったものです。 伊集院大介が登場しなかったら、読まなかったかもしれない。 透明感あふれる人物像なのに、憎しみとかを語らせる。 延々と続く謎解き。 真相に迫れたのはすごい。2012/02/13
yamatenodolphine
3
http://84225797.at.webry.info/200911/article_7.html2009/11/30