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内容説明
リターンを追求する投資家がリスクに殺到する以上、必ずバブルが起きる――新しいバブル「リスクテイクバブル」の正体とその影響を、学者であり個人投資家でもある著者が解明。
目次
第1章 証券化の本質
第2章 リスクテイクバブルとは何か
第3章 リスクテイクバブルのメカニズム
第4章 バブルの実態―上海発世界同時株安
第5章 バブル崩壊1―サブプライムショック
第6章 バブル崩壊2―世界同時暴落スパイラル
第7章 バブルの本質
第8章 キャンサーキャピタリズムの発現―二一世紀型バブルの恐怖
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
岡本正行
39
経済、特に、今も私自身、株式投資で私にとっては、大変な大金、ポケットマネーで、借金ではないものの、非常に気になっているお金である。実利、勉強、興味いろいろな要因がある。たままた株価は乱高下して、いわゆる損している状態にはある。大暴落、すべてが紙切れになるか、そういう瀬戸際である。リーマンショックがかなり以前になり、みんな記憶になくなったように振舞っている。現実には、過去にこだわっていられないだけで、その恐怖や強烈な懸念は限りないと思う。ほとんどの投資家が損をすると思いながらも抜けられない心理がある。2023/10/29
佐島楓
20
「21世紀型バブル」の構造を、投資家の視点から解析した本。サブプライムについては、どういう経緯で膨らみ始めた問題なのかが平易に書いてあり、わかりやすかった。投資家の心理分析という点では、著者自身が個人投資家ということで、かなり詳しく書き込んであるのが印象的だった。2013/05/12
baboocon
18
まえがきで「お金が殖える理由はねずみ講であり資本主義の本質」だと言い切っていて、ある意味身も蓋もないが、証券化の本質やサブプライム問題にみられた「リスクテイクバブル」のメカニズムについての説明は面白かった。後半の2007~2008年3月にかけてのバブルとその暴落についての説明は正直くどい。この本の初版が出たわずか一ヶ月後にそれまでの暴落がかわいく思えるほどの大暴落が起こったことは、この本の価値を低めるものではないと思うが、それでもある種の皮肉を感じてしまう。2010/12/23
HoneyBear
13
小幡博士はハーバードで経済学博士論文を書かれた秀才。すごく厳密な議論も得意な方だと思うが、この本は少し迎合しすぎたかも。仮説や事例ばかりで、リスクテイクバブル発生のメカニズムに関する実証やデータからの発展的な考察が少なかったのが少し不満。主観や飛躍が多々混じっているかなという印象も。ただ、それぞれの(厳選されたであろう)事例はすごく面白いし示唆に富んでいて、知見を得るところが多かった。2014/01/04
中島直人
10
バブルであることは、市場に参加しているもの全員が認識している。しかしながら、運用者と投資者が分離した現代の金融資本主義では、運用者はライバルに勝つためにバブルに参加せざるを得ない。バブルと分かっているため、相場は必ずオーバーシュートしバブルとなる。分かりやすく納得出来る論旨。2016/09/25